人文社会系研究

JKBooks 「Web版 風俗画報」リニューアル情報 ~カラー画像がより鮮明になりました!!~

2019.03.05

「Web版 風俗画報」は、ジャパンナレッジが提供する電子書籍プラットフォームJKBooks上で、我が国最初のグラフ雑誌「風俗画報」を提供するデータベースです。「Web版 風俗画報」では、2019年2月よりカラー画像をより鮮明なものに差し替える作業を開始いたしました。
それぞれの図を拡大しても線がぼやけることが無く、看板の文字や建物の細部、人々の服装や髪型、表情などを事細かく、ご覧になることができます。

以下に実際の例をご紹介いたします。
(画像差し替えは順次行われますので、一部画像は先行してのご紹介となります。)

災害

〈図〉尾張大地震之図(明治24年12月10日)

まずは風俗画報に多数掲載されている、災害の様子を描いた図を見てみましょう。

拡大してみると、大地震によって人々が逃げ惑う様子や建物が損壊する状況などが分かります。

このほか、風俗画報には、津波、水害、火事など多数の災害を描いた図があります。
今後起こりうる災害の被害を最小限にするために、過去の災害の歴史が研究されており、これまでも「風俗画報」は災害の歴史を研究されている方たちに良く使われてきました。今後は「Web版 風俗画報」に収録されている災害の図が、災害歴史研究の一助となることを願っています。

繁華街

新橋停車場之図 新撰東京名所図会第32編芝区之部巻之1(明治34年11月30日)

次は新橋の停車場を描いた図を御覧いただきます。

停車場(駅)のように多数の人々が行き交う場所では、当時の人々の様々な姿が見られます。
男性や女性の服装や髪型など拡大してみると楽しいですし、服飾や生活文化を知る上で色々なヒントが得られると思います。
この図を見ると男性に正装している人が多く、やはり汽車に乗るということがまだ「特別な出来事」なのかな?など色々な想像が膨らみます。

さらに拡大すると、掲示してある文字を判読することもできます。


多数の人々が行き交う様子が描かれている図は他にもたくさん収録されています。町中の看板の文字などを読んでみると、新たな発見があるかもしれません。祭りや神社仏閣が描かれた図や、上野や浅草といった当時の繁華街の図に描かれている人々の姿や表情、街の様子などを、クローズアップして是非御覧ください。

在りし日の街の様子

浅草水族館(明治33年2月10日)

風俗画報の図版には、現存していない建物なども描かれております。
こちらはかつて浅草にあった日本初の私設水族館の図です。

この水族館は、後に演芸場に姿を変えながら経営を続けていたようですが、昭和始めごろに無くなったと思われます。
右上の建物前景を拡大してみます。

在りし日の盛況ぶりや、建物の様子などを御覧いただけます。

美人図

美人と細貨店の図(明治43年3月5日)

風俗画報の中には「美人」と題された図版が多数収録されており、色々な季節やイベントにおける当時の女性の姿を見ることができます。
美人画の変遷をたどることができるほか、そこに描かれている女性の髪型や着物の柄を拡大して見ることで、時代ごとの流行を垣間見ることもできそうです。

これからご紹介する図には、それ以外にも気になる点がありました。

この図の右上と右下には何か文字が書いてあります。拡大してみましょう。

右下には日本橋の「柳屋本店」と言う文字が見えます。
調べて見ると、こちらは創業から現在まで400年以上続いている老舗化粧品メーカーでした。
柳屋本店さんのホームページを見ると、ロゴマークは現在も使われていました!
http://www.yanagiya-cosme.co.jp/index.html

右上に書いてあるのは取扱商品のようです。
「柳清香」「瓊姿香」というのは江戸時代から明治時代に柳屋本店が出していた鬢付け油です。

柳屋本店は現在もあんず油をつかったヘアクリームなどを販売しています。一貫していますね。

風俗画報では通常色刷りの広告的な図版はなく、珍しい例と言えそうです。
今でいうタイアップのようなものなのでしょうか、残念ながらこの図版を説明する文がないため詳細がわかりませんが、他にもこの様な図版があるかもしれないので、ぜひ「Web版 風俗画報」を使って捜してみてください。

今回ご紹介した例はほんの一部です。
他にも図版を拡大することで得られる新たな発見があると思いますので、「Web版 風俗画報」の繊細なカラー画像を是非ご覧になってください。

(株式会社ゆまに書房 第一営業部 河上 博)
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