人文社会系研究

英新首相ボリス・ジョンソンと『デイリー・テレグラフ』

2019.07.30

新聞記者だった英首相

2019年7月24日、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)前外相が、イギリスの首相に就任しました。

ボリス・ジョンソンと『デイリー・テレグラフ』

ボリス・ジョンソンは政治家になる前、10年間ほど『デイリー・テレグラフ』の記者、編集委員を務めていました。

『デイリー・テレグラフ』は1855年に創刊された英国の新聞で、『ロンドン・タイムズ』が7ペンス、他の日刊紙が5ペンスで販売されていた時代に2ペンスで売り出し、急速にシェアを伸ばしたペニー新聞の先駆け的存在です。1876年までに300万部を発行、「世界で最も売れている新聞」となりました。

『デイリー・テレグラフ』と相性が良いのか、ボリス・ジョンソンは『デイリー・テレグラフ』を離れ、政治家に転出後も、定期的に同紙に寄稿しています。

EU離脱の世論形成

2016年のEU離脱の是非をめぐる国民投票の際には、ボリス・ジョンソンはEU離脱を支持する『デイリー・テレグラフ』『サンデー・テレグラフ』に寄稿し、EU離脱の世論形成に向けて大きな役割を演じました。

Johnson, Boris. “Brexit Frees Us to Build a Truly Global Britain.”
Sunday Telegraph, 17 July 2016, p. 21. The Telegraph Historical Archive

Johnson, Boris. “‘I Believe We Now Have a Glorious Opportunity’.”
Daily Telegraph, 25 June 2016, p. 5. The Telegraph Historical Archive

ボリス・ジョンソンとウィンストン・チャーチル

イギリスでジャーナリスト出身の政治家といえば、ウィンストン・チャーチルを忘れることはできません。チャーチルは、ジョンソンと同じように、『デイリー・テレグラフ』でジャーナリストとしてデビューを果たし、政治家に転出後もしばしば同紙に寄稿しました。

Johnson, Boris. “The Day Churchill Saved Britain from the Nazis.”
Daily Telegraph, 13 Oct. 2014, p. 21. The Telegraph Historical Archive

ウィンストン・チャーチルをボリス・ジョンソンは非常に尊敬しています。同じようにイギリスの名門出身で、ジャーナリストから政治家に転じたチャーチルと自分を重ね合わせているのかも知れません。

『デイリー・テレグラフ』とチャーチルの関係を克明に描いたA. ウォーレン・ドクター(A. Warren Dockter)著『テレグラフのウィンストン・チャーチル(Winston Churchill at the Telegraph)』(2015)には、ボリス・ジョンソンが序文を寄せています。

イギリス保守系政治家の一類型を知る

“The Telegraph Historical Archive”は、その過激な言動で時に物議を醸すボリス・ジョンソンの政治家としての信条、政策志向、人柄を知る格好の資料であるだけでなく、チャーチルからジョンソンに至る、イギリス保守系政治家の一類型を知るためにも大いに参考になるでしょう。

ボリス・ジョンソンの多数の記事を収録

“The Telegraph Historical Archive”は、『デイリー・テレグラフ』(創刊1855年)、『サンデー・テレグラフ』(創刊1961年)を創刊号から収録するデータベースです。これまで2000年までの紙面をページイメージで提供して来ましたが、2019年6月に、2001年から2016年までを追加収録しました。

“The Telegraph Historical Archive”は、記者、編集委員時代から、政治家に転出し、ロンドン市長を経て、保守党の有力政治家になるまでの約30年間にわたり、ボリス・ジョンソンが『デイリー・テレグラフ』と姉妹紙『サンデー・テレグラフ』に寄稿した多数の記事を収録します。

※”The Telegraph Historical Archive”は、教育機関等の法人のお客様に買切契約でご提供しています。個別にお見積り申し上げますので、株式会社 紀伊國屋書店までご用命ください。

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