図書館をつくる

OCLC News 43号

2020.09.14
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OCLC News 第43
商品情報をはじめ、OCLCに関する様々な情報をご案内致します。

『OCLC News』一覧 >>

目次

  1. WorldShare Management ServicesがFedRAMP認証を獲得
  2. 3つの公立図書館がOCLC Community Engagement Awardsを受賞
  3. ―OCLC ResearchのブログHanging Togetherより―
    リンクトデータはアーカイブ資料と特殊資料コレクションで進化する:
    OCLC RLPから新しい出版物「アーカイブ資料と特殊資料コレクションのリンクトデータ」
  4. OCLCが2020 Best Employers in Ohioに選出

WorldShare Management ServicesがFedRAMP認証を獲得

OCLCのWorldShare Management Services(以下WMS)がアメリカ政府のFederal Risk and Authorization Management Program (FedRAMP) 認証を受けました。FedRAMPは米政府の厳格なセキュリティ基準を満たしたクラウドサービスだけが受けることのできる認証です。

FedRAMP認証を一度受ければ、WMSに対して米政府機関が個別に安全面での査定を行う必要がなくなるので、安全なクラウドソリューションの利用が促進され、費用や時間や人員の有効利用ができます。

OCLCのバート・マーフィー(Bart Murphy)は「米政府はFedRAMP認証の基準を非常に高く設定しています。この高い基準を満たしたという事実は、我々の安全面とクオリティへのコミットメントを証明しています。FedRAMP認証は政府機関がWMSを導入する手順を簡略化するだけでなく、世界の図書館コミュニティにWMSがクラウドサービスに対する高い安全基準を満たしていることを知らしめました。」とコメントしています。

WorldShare Management Services はFedRAMP Marketplaceにリストアップされています。

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3つの公立図書館がOCLC Community Engagement Awardsを受賞

利用者の生活を大きく変えるような優れた活動を行ったことを称え、3つの公立図書館がOCLC Community Engagement Awardsを受賞しました。活動を継続すべく、受賞館にはそれぞれ$5,000が授与されます。

受賞した図書館とそのプログラムは以下です。

Orlando Children’s Business Fair

Orange County Library System (OCLS)、フロリダ

2017年から行われている子供たちが出店するビジネスフェア。参加者の子どもたちは単に当日図書館の開くマーケットに出店するだけでなく、OCLSが提供するビジネスクラスを受講した後、ブランド、製品、サービスを開発し、営業戦略を構築する。昨年度は若者による50の製品・サービスが披露され、700人以上もの人が訪れた。

Project BRIDGE: Building Relationships In Diverse Generational Experiences

Jackson District Library (JDL)、ミシガン

認知症や記憶障害を抱えた高齢者、その家族、介護者向けに用意された、既存の訪問支援を強化する多角的で創造的なプログラム。高齢者が自ら思い出を語ることを促進するようなキットや、介護施設の外で楽しんでもらう活動など、双方向的なプログラムが複数用意されている。

Welcome Baby

Edmonton Public Library (EPL)、カナダ

子どもが生まれた家庭に、生後二か月の予防接種の際、幼児用絵本、音楽CDなどの詰め合わせを無料で贈る。その後も子どもが図書館の利用者登録を行えば(無料)、二冊目の絵本等がプレゼントされる。こうして全ての子どもとその家庭が図書館とそのリソースにアクセスでき、その後の成長に欠かせないリテラシーを獲得することを促進する。

 OCLC Community Engagement Awardのページでは、各プログラムのより詳細な情報をご覧になれます。

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―OCLC ResearchのブログHanging Togetherより―
リンクトデータはアーカイブ資料と特殊資料コレクションで進化する:
OCLC RLPから新しい出版物「アーカイブ資料と特殊資料コレクションのリンクトデータ」

2020年7月27-28日 メリリー・プロフィット

OCLCリサーチでの仕事やOCLCリサーチ・ライブラリー・パートナーシップ(RLP)での仕事について考える時、様々な事を考慮します。独特の貢献をするために自分たちをどのように位置付けるか、新しい仕事がどのように構築され、前の仕事から引き継がれるか、また、新しいプロジェクトがチームとしての私たちの長所に適しているのか。そしてもちろん、新しい仕事がRLPにどれだけの利益をもたらすか。

Photo by Himesh Kumar Behera on Unsplash

アーカイブ資料と特別資料コレクションをリンクトデータと組み合わせたプロジェクトは、私たちの望む完璧な組み合わせです。 リンクトデータに関する議論や行動は、10年以上も前から行われています(OCLC RLPのメタデータ管理者フォーカスグループ、OCLCテクニカルリサーチ、OCLCグローバルプロダクトマネジメントの中での活動を含む)。その歴史の中で幾度となく、特殊資料コレクションに対する実験や調査が行われてきました。

一点ものや独自の特徴があるコレクションに取り組む事は、OCLC RLP の特質であり、我々は何十年にも渡って蓄積されてきた目覚ましい基礎研究の成果を誇りとしています。図書館やその他の文化遺産機関がリンクトデータの未来へと移行していく中で、唯一無二であったり、物理的な特性を持っていたりする特殊資料コレクション (貴重書、手稿、写真、機関アーカイブなど) が将来、そのリンクトデータで表現される事は、OCLC RLP にとっての重要性という点で決定的に重大な意味を持っているのです。

リンクトデータの10年

この作業を進めるため、2019年にOCLC RLPに呼びかけ、16名の専門家を募集してアーカイブ資料と特殊資料コレクションのリンクトデータ評価グループを結成しました。 このグループの強みは、多様な能力を持つ代表者の集まりだった事です。アーカイブ資料の記述に高い専門知識を持っている人、あるいはデジタルコレクションや貴重書の記述に造詣の深い人も含まれていました。メンバーの中には、リンクトデータに深く関わったことのある人もいれば、あまり慣れていない人もいました。このグループは OCLC スタッフのサポートを受けながら、リンクトデータ環境に移行する際に特殊資料コレクションの懸案となる主な分野を調査しました。私たちは毎月会合を開き、グループのメンバーが様々なプロジェクトについて発表し、特殊資料コレクション用のリンクトデータに有望な領域を紹介したり、あつれきのある分野を探ったりしました。 会話は幅広いトピックをカバーし、最終的には方針説明書「Archives and Special Collections Linked Data: Navigating between Notes and Nodes」を発表するまでに至りました。この論文では、リンクトデータを用いてアーカイブ資料と特殊資料コレクションを表現する上での問題点と未来への可能性、両方について説明しています。

この作業に参加してくださった方々に感謝するとともに、2020年3月、新型コロナウィルス感染の爆発的拡大の影響により、図書館が世界的に大きく変化する真っ只中で、このグループが特別な課題と向き合ったことを評価したいと思います。パンデミックは、私たちが作業を終え、調査結果の草稿を作成している最中に起こりました。グループの作業を簡単に (そして当然のように) 頓挫させてしまう可能性がありましたが、そうはならなかったのです。寛大に、かつ思慮深く貢献してくださったすべての方々に感謝します。

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「Archives and Special Collections Linked Data」の紹介記事(英文)はこちら>>

「Archives and Special Collections Linked Data」本文はこちら>>

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OCLCが2020 Best Employers in Ohioに選出

OCLCは今年もBest Employers in Ohioに選出され、Large Employers部門(従業員250人以上)6位にラインクインしました。このランキングが2006年に開始して以来、12回目のランクインです。

OCLCは7月にも 2020 Best Places to WorkのIT部門で選出されており、続けての快挙となります。

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(紀伊國屋書店 OCLCセンター)


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