電子教科書の活用が学生獲得のアピールに
教育のデジタル化が進む中で、電子教科書の活用は学生獲得の側面からも大学の競争力を高める重要な手段となっています。オープンキャンパスなどでデジタル学修環境の充実をアピールする大学があるほか、社会人学生の獲得を狙って、電子教科書とオンライン授業、動画を組み合わせるなどデジタル活用を重視した学修スタイルを打ち出す取り組みも増えています。さらに、学修環境の充実と学生の経済的な負担軽減のために、タブレット端末を無償提供するケースも見られます。こうした流れを受け、電子教科書の採用事例は全国的に急増する一方で運用面での課題も浮かび上がっています。
機能面では多様な進化。運用面に課題も残るが、利用者からは好評の声
先んじて電子教科書の導入が進んでいる医療・看護教育の現場では、専門性を活かしたコンテンツが高い評価を得ています。医学系の出版社が提供する電子教科書プラットフォームには、専門用語の検索機能や手技を学べる動画、国家試験対策機能が搭載され、就職後の知識活用を視野に入れた内容となっています。
また、人文 ・社会科学系の学部も擁する総合大学などで導入が広がる電子教科書プラットフォームでは、教員と学生の相互コミュニケーションを活性化する機能が充実し、教科書への書き込みをクラスで共有したり、教員のオリジナル教材をプラットフォーム上で提供したりすることも可能になっています。生成 AI を活用した学修支援機能の開発も進められており、技術革新が学生の学びの可能性をさらに広げると期待されています。
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機能面の強化
▶学修進捗管理機能
▶共有機能の充実 |
教育 DX・荷物の軽量化
▶検索・動画・国家試験対策機能
▶学生が教科書を持ち帰って学習するように
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一方で、タブレット等電子機器の価格高騰が学生の経済的な負担になっていることや、デジタル教材に不慣れな学生・教職員への支援体制の未整備、様々な電子教科書プラットフォームが乱立していること、利用したい書籍が電子未対応であるケースなど、導入・運用面での課題も残ります。
しかし、実際に電子教科書を利用する当事者である学生や教員からは「荷物が軽くなり、学生が教科書を持ち帰るようになった」「授業で見せる動画資料の準備時間が短縮された」「学生の学修状況を把握しやすくなった」といったポジティブな声が多く寄せられています。電子教科書の普及は、学生獲得や教育の質向上に直結する要素として今後のさらなる発展が期待されています。
紀伊國屋書店の取り組み
弊社では「医学書院 e テキスト」「ナーシング・グラフィカ」「meebook」「医書.jp」「UniText」「Lentrance」「Kinoppy」など多様なプラットフォームを取り扱い、冊子と電子の両方について、お客様にとって最適な教科書販売、導入支援を行っています。詳細資料のご要望等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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医学書院eテキスト
「系統看護学講座シリーズ」や「標準医学講座」を電子教科書として利用できる唯一の電子教材です。系統看護学講座 全70巻の他、「からみたシリーズ」などの利用も可能です。豊富な動画や学習コンテンツを利用できます。
また、看護師養成以外に、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士養成向けの電子教科書も好評ご提供中です。詳細はこちら。 |
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『ナーシング・グラフィカ』シリーズ
分かりやすい説明に定評のある「ナーシング・グラフィカ」シリーズを電子教材としてご利用いただけます。単品のご購入についてはEDX UniTextおよび医書.jpにてご提供いたしますが、全巻パックの提供は2026年よりEDX UniTextへ移行します。 |
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meebook
「新体系 看護学全書」「保健学講座」の教科書シリーズはもちろん、学習参考書、「看護師国家試験問題対策」まで、あらゆる学習教材を提供しています。お得な全巻パックのほか、領域別のセットをご用意しています。 |
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医書.jp
現役医師・看護師向けの医学系電子書籍サービスですが、教科書採用が可能です。
医学系の主要出版社の学術書・実務書なども幅広く搭載しています。「ナーシング・グラフィカ」「新体系看護学全書」シリーズの電子版も利用可能です。 |
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EDX UniText
高等教育機関向けに電子教科書を提供する高機能なビューアとして開発されています。高速でセキュアなプラットフォーム上で提供されるサービスです。*詳細は記事後半をお読みください |
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Lentrance
全国の小中高の約7割で利用されている、デジタル教科書・教材プラットフォームです。紀伊國屋書店では、当プラットフォームについて大学・専門学校における導入・利用のお手伝いをしています。 |
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Kinoppy
紀伊國屋書店の個人向け電子書籍サービスのKinoppyを教科書としてご採用いただくことができます。 |
電子教科書サービス EDX UniText
サービス概要
多様な電子教科書サービスのひとつとして、弊社ではKinokuniya Digital Textbooks(powered by EDX UniText)を提供しています。協力企業であるNTT EDX(エディックス)は、NTT西日本、NTT東日本および大日本印刷(DNP)の出資により2021年10月に設立した会社で、高等教育機関に特化した学修環境プラットフォームEDX UniText(エディックス・ユニテキスト)を提供しています。
EDX UniTextの電子教科書ビューアは、手書き/テキストメモ、マーカー、暗記ペンなどの多彩な機能により、学生が教科書をカスタマイズして使用可能で、全文検索、辞書機能、動画再生等デジタルならではの学修支援機能を実装しています。また、3台までのマルチデバイス対応のため、いつでもどこでも」学ぶことを支えます。EDX UniTextは、電子教科書のご購入により無償のビューアとしてお使いいただけますが、有償プラットフォームの導入*により、以下のように活用の幅が大きく広がります。
- 教員が教科書に記入したメモやマーカー等の情報を学生の画面に共有する
- 大学や教員が作成した独自教材や学生便覧などの配付資料を学生に電子で提供する
- 電子教科書の利用を学修ログとして取得し、分析を行う
- 教務システムやLMSとの連携を行う
*有償プラットフォームの導入は、大学・学校様とNTT東西の間でのご契約となります。
利用可能な電子教科書
EDX UniTextには、従来の電子書籍サービスでは提供されていなかった、多分野の高等教育機関向け教科書タイトルを収録しており(2025年6月現在、参加出版社178社超、提供タイトル20,000点超)、1点からご採用が可能です。同社は、現在電子化されていないタイトルでも大学様のご要望に応じて出版社と交渉して利用可能になるよう推進する一方、学校・教員による独自制作教材のデジタル化や、デジタル教材制作受託も行っています。
トータルサービスを目指して

上記の通り教科書の電子化が進むとは言え、すぐに紙の教科書はなくならず、当面は電子と紙は共存していきます。教科書を販売する書店の役割には変化は無く、新学期開始の短い期間内で迅速に正確に販売して欲しいという要請は、紙でも電子でも変わりません。弊社では、2014年にサービスを開始した教科書販売専用ECサイト“MyKiTS(マイキッツ)”において、電子/紙の両方を購入できる機能があり、今後も電子教科書サービスの多様化に対応しながら開発を進めてまいります。こうしたトータルな取り組みにより、教科書販売の古くて新しい課題をお客様と共に解決してまいります。*
*パンフレット「紀伊國屋書店 教科書販売トータルサービスのご案内」を用意しておりますので、貴学担当の営業部・所にご請求ください。
関連ページ:電子教科書(デジタル教科書)のご案内
お問い合わせ:MyKiTS(マイキッツ)お問い合わせフォームへ
(教科書販売支援センター)