駐日英国公使パークス書簡翻刻シリーズ
Official and Unofficial British Attitudes to Japan, 1865-1883: Private Correspondence between Sir Harry Parkes and the Permanent Under-Secretary in the Foreign Office
- 初代英国駐日公使オールコックの後任として1865年に来日したサー・ハリー・パークスは、駐日英国公使・大使として今日までで最長となる18年間、幕末維新期にその職を務めた、日本開国期の最重要西洋人の一人です。
- 公的な文書とは異なる外交史の側面をあきらかにする書簡を翻刻します。
- すぐれた外交史料であることに加え、後に日本アジア協会の会長も務めるパークスの、日本や日本の近代化に対する様々な思いもここから読み解くことができる貴重な一次文献です。
パークス書簡翻刻シリーズは、19世紀中期の大英帝国のアジア外交政策の実質的な決定者であった外務省事務次官エドムンド・ハモンドとの往復書簡からスタートしています。
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駐日英国公使パークス・英国外務次官ハモンド往復私信:明治維新期編 (翻刻・注釈版)
Private Correspondence between Sir Harry Parkes and Edmund Hammond, 1869-1872
Transcribed and annotated by Robert Morton
編集・解説:ロバート・モートン(中央大学商学部教授)
2019年11月刊行 B5判 約230頁 上製(クロス装) ISBN:978-4-86166-207-2
(Eureka Press/Edition Synapse) -JP-
ご注文は紀伊國屋書店各営業所またはBookWeb Proへ
19世紀中期の大英帝国のアジア外交政策の実質的な決定者であった外務省事務次官エドムンド・ハモンドと、駐日公使パークスとの書簡集シリーズの第2巻は、明治維新期1869年~1872年間の書簡を収録します。(第1巻は幕末期)
大政奉還から明治政府の成立に影響力を及ぼしたパークスは、駐日フランス公使として外交力を発揮していたロッシュの帰国、南北戦争からの立ち直りに時間を要していた米国など、ライバル国の力の低下もあり、明治日本と西洋間の外交の中心人物として新政府の国際社会での承認に大きな役割を発揮します。
本巻は英国公文書館に残されている私信(準公文書)約90点の翻刻と注釈に加え、パークスがハモンドへの報告書に挿入し、書簡中にも言及されている史料4点を合わせて収録します。その中には、ミトフォードとアレクサンダー・フォン・シーボルトが英訳した明治政府の文書、F.O. アダムスによる日本の養蚕地訪問記、パークスが英国議会の委員会で行った外交実務に関する陳述書の翻刻など、ハモンドへの書簡の中で言及されている重要な資料が含まれます。
駐日イギリス公使パークス・英国外務次官ハモンド往復私信:幕末期編(翻刻・注釈版)
Private Correspondence between Sir Harry Parkes and Edmund Hammond, 1865-1868
Transcribed and annotated by Robert Morton, Foreword by Mayuko Sano
編集・解説:ロバート・モートン(中央大学商学部教授)/ 序文:佐野真由子(京都大学教育学部教授)
2018年9月刊行 B5判 約250頁 上製(クロス装) ISBN:978-4-86166-206-5
(Eureka Press/Edition Synapse) -JP-
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アーネスト・サトウ、アストン、ミトフォードといった優秀な書記官を部下にもったパークスは、幕府内外から広く情報を収集、中立を保ちながらも、薩長や討幕側と通じることにより新政府の樹立に影の指導力を発揮、英国からの強い影響のもとで明治日本が始動することになります。
本書は、そのパークスが本国イギリスの外務省高官らとで交わした私信(準公式書簡)を翻刻するシリーズの第1巻で、英国公文書館「ハモンド文書」所蔵、当時英国の対アジア外交の中枢にいた外務事務次官エドムンド・ハモンドとパークスが交わした幕末期の往復書簡全点を収録、さらに一部関連文書中の書簡も補足し編者による詳しい注釈とともに出版するものです。(「ハモンド文書」ついては、以下の佐野真由子氏の推薦文をご参照ください。)
パークスは外務省宛の公式報告とは別に、信頼する高官ハモンドへ数多くの私信を送り、その時々の個人的な見解や気持ちを率直に伝えています。その内容は日本国内の政治状況や展望、政治家の人物評といった政治・外交問題から、日本での生活から受けるストレスといった私的なものも時に含まれ、ハモンドは誠実にそれらに返信しています。
(学術洋書部)