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F1000Research – Japan Institutional Gateway

制約のない迅速なオープンサイエンス出版ゲートウェイ

関連ワード:オープンアクセス オープンサイエンス 外国雑誌 学術雑誌 査読論文 電子ジャーナル  更新日:2023.07.25

F1000Research Japan Institutional Gatewayのロゴ

概要

F1000Research は、2013年にサービス開始した研究者のためのオープンアクセス投稿プラットフォームで、Goldオープンアクセスモデルに分類されます。学術コミュニケーションシステムの再考と発展を志向し、研究助成機関や学術機関とのパートナーシップを強化します。

世界初の日本語にも対応したオープンリサーチ出版ゲートウェイ(筑波大学ゲートウェイ)が、Japan Institutional Gateway(JIG)として2022年リニューアルオープンしました。リニューアルオープンに伴い、日本の研究機関向けに「JIG Affiliate(提携)プログラム」を開始し、筑波大学だけでなく、同ゲートウェイのAffiliate(提携)機関に所属する研究者も研究およびデータを出版可能です。

日本の教育・研究機関からの提携希望を受付けています。研究評価に査読付論文の出版、Scopus/PubMed索引、出版論文の論文引用数などを使われており、こういった論文にAPC補助の仕組みがある場合は特によく機能することが期待できます。

■ What is F1000Research?(英語) 制作:F1000Research

F1000Research(公式Webサイト)

学術コミュニケーションの課題と理想

現在、学術コミュニケーションにおける喫緊の課題として、以下の内容が指摘されています。

・多数の研究成果にアクセス出来ない – 有料の壁(paywall)
・新たな発見の共有に長い時間を要する
・匿名編集者による意思決定がもたらす偏向の可能性がある
・発見を裏付ける研究データが欠如 → 検証や再利用が困難
・多くの良質な研究が出版されず、日の目を見ない → 不十分な理解
・相当な量の研究が無駄に

また、学術コミュニケーションの理想像としては、次のような状態が考えられます。

・学術知見はオープンアクセス。テキストマイニング/データマイニングが可能
・研究者が最新の発見に遅延なくアクセスできる
・研究者たちは全ての発見内容を共有でき、出版内容の偏り/研究の無駄がない
・発見を裏付けるデータが可能な限りオープンで公平、制約は必要最小限に留める
・査読は透明で、査読者の功績が十分に評価される
・定量的かつ定性的な評価指標が用いられている

F1000Research の論文出版

F1000Research の出版モデルは、いわゆる「プレプリント」のメリットである迅速さと、品質・透明性を組み合わせたものです。厳格な編集チェック、オープンデータのサポート、推薦された査読者による公開査読といった出版プロセスの全体を通して、著者の主体性が保たれています。

出版の流れ(査読論文)

F1000Research は以下の流れにより迅速・公平な査読プロセスが実現しています。

1.記事の投稿
投稿フォームはサイト1ページ分のみのため、簡単に記事を投稿できます。F1000Researchの編集チームが各投稿に対する基本的なチェックを行い、すべてのポリシーが遵守されていることを確認します。

2.出版/データの提出
著者が原稿の最終版を作成後、論文(関連するデータを含む)は2週間以内に公開され、閲覧や引用が可能になります。

3.オープンな査読とユーザーコメント
専門の査読者が選定/招聘されています。査読者の報告書と名前は、著者の回答や登録ユーザーからのコメントと共に、論文と併せて公開されます。

4.論文の改訂
著者は、論文の改訂版を公開することが推奨されています。論文のすべてのバージョンはリンクされており、独立して引用されます。査読を通過した論文は、外部のデータベースに登録されます(PubMed、Scopus、Google Scholar など)。

初稿イメージ

初稿(査読待ち):画面上で査読状況が確認できます

 

第3校(査読中)

第3校(査読中): 査読のステータスが画面上に表示され、誰でも閲覧可能です

 

査読者のレポート

査読者のレポート: 査読者名、閲覧数、コメント等が確認できます

 

著者のレスポンス

著者のレスポンス: 査読者のコメントに対する著者の回答も公開されます

多様な研究成果に対応

F1000Research は、様々な種類のフォーマットに対応しています。以下はその一例です。

メソッド記事 / 研究プロトコル / ソフトウェアツール / システマティック・レビュー / データノート / リサーチノート / 検証記事 / オピニオン記事 / 事例報告 / 登録済報告書 / テクニカルレポート / ポリシーガイドライン / ブリーフィングペーパー / ファクトシート / インパクトレポート / 研修資料 / ポスター / 発表スライド

また、査読が伴わない形式の場合でも、公開前に編集者のチェックが実施されるほか、以下の機能をご活用いただけます。

・CC-BYライセンスの設定
・個別DOIの付与
・利用統計の閲覧/ダウンロード
・エンゲージメント獲得のためのコメント機能

論文単位の評価指標

画面イメージ: 「ALL METRICS」より全てのエンゲージメントが確認できます

 

評価指標イメージ: F1000Research 閲覧数/DL数、PubMed Central 閲覧数/DL数、Scopus 引用数、PubMed 引用数、Altmetrics 他

F1000Researchに投稿された論文には、Altmetrics、ScopusとPubMedの引用数、F1000ResearchとPubMed Centralでの閲覧数とPDFダウンロード数等といった、論文レベルの評価指標が表示されます(外部データベースへの収録は、査読通過後となります)。

F1000Research Gateway

ゲートウェイ(ウェブサイト)のイメージ

ゲートウェイ(ウェブサイト)のイメージ

F1000Research Gateway は各機関毎に設定され、情報を集約するセントラルハブの役割を果たします。具体的には、以下の特徴があります。

・全ての研究成果を集約/公開、評価情報を表示
・主要な研究文献索引へ即時登録(F1000Research の一部として実施)
・カスタマイズ機能 – 機関ウェブサイトへのリンク、新着情報、F1000Research 外に収録された研究成果物を含む一覧表示
・アドバイザリー・ボード – 編集者/編集長の代替として
・トピック機能 – 収録コンテンツをテーマに関連付け
・バーチャルカンファレンス / カンファレンス資料の共有
・論文単位の包括的な評価指標
・かんたんセットアップ – 1ヶ月以内で立ち上げ可能

Gateways – F1000 Research (公式Webサイト)

Japan Institutional Gatewayへのご参加/ご利用料金について

参加費用は無料で、著者が支払うArticle Processing Charge(APC)のみが必要経費となります。

■2023年APC
Article Processing Charge(APC)はArticle type(論文種別)によって3カテゴリーあり、カテゴリーCでもUSD 1,390(1論文)となっています。APC費用の内訳もウェブサイトで公開しています。
https://f1000research.com/for-authors/article-processing-charges

F1000ResearchのArticle Processing Charge

PDFリーフレット(全2ページ):
JIG-Flyer_24-July-2023

本件についてのお問い合わせについては最寄りの紀伊國屋書店営業所もしくはこちらまでお願いいたします。

(雑誌部)