フェノロサのノートと復刻版書影
フェノロサ手稿「日本絵画蒐集作品解説付総目録」復刻・翻刻・邦訳集成(全1巻)
Complete Catalogue of Collection of Specimens of Japanese Art
including Notes and Commentaries and Reference to the Other Note Books belonging to the Collector
by Ernest Francisco Fenollosa
山口静一(埼玉大学名誉教授)編・著
2020年7月刊行 ISBN 978-4-86166-212-6 B5判 390頁
published by Eureka Press / Edition Synapse
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ボストン美術館の日本絵画コレクションの核のひとつとなった作品群をフェノロサはどのように蒐集したのか―待望の自筆ノート刊行!
お雇い外国人教師として来日後、日本美術蒐集を開始したフェノロサが入手した日本絵画の作品名、作者や流派などの基本情報を記し目録化した自筆ノートが復刻されます。作品の図様や特色についてのフェノロサ自身の解説に、助言を得た日本人美術専門家(鑑識家や画家)の意見が加えられています。ノート末にはフェノロサが作成した索引も付されています。
このノートは、ボストン留学中の故秋山光夫氏(当時東京博物館鑑査官)が1930 年に現地の古書店で発見、購入したものです(現在早稲田大学会津八一記念博物館所蔵)。本出版では、手稿ノート全ページの影印復刻に英文全文を翻刻、さらに編者による邦訳と解説を加えます。また、目録中の各作品とボストン美術館の収蔵番号との対照表を作成し、現在同美術館のウェブサイトで公開されている美術品へのアクセスの利便性を図ります。
◆収録内容◆
記載されている日本絵画は、米国帰国後、初代日本部部長となるボストン美術館に寄託され、現在同館の日本絵画コレクションの核の一つとなっています。フェノロサの日本での美術品蒐集の履歴や日本美術への理解を研究する資料としてだけでなく、明治期の専門家による日本美術の評価、そして日本美術の海外への流出史などを研究する上で極めて貴重ですが、現在まで公刊されることはなく、その内容は一部が紹介されるのみにとどまっていました。
Part 1: 影印復刻Facsimile Reprint , c. 200 pp.
Part 2: 翻刻 Transcription, c.90 pp.
Part 3: 邦訳Translation in Japanese, c. 90 pp.
Part 4: 日本語解説 および ボストン美術館コレクションとの対照表, c. 40pp
フェノロサ英文著作集(全3巻+別冊解説)
Ernest Francisco Fenollosa : Published Writings in English
Fenollosa, Ernest Francisco
編集・解説:山口静一(埼玉大学名誉教授)
2009年3月刊行 ISBN:978-4-86166-112-9 約1,270頁
Published by Edition Synapse
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フェノロサが生前に発表した雑誌論文・新聞記事、美術展カタログの解説等、51点を復刻。ほとんどが発の再刊となる貴重な文献集。
没後 100 年を期に編集されたこの著作集は、フェノロサが自らの名前で活字化していたほぼすべて(ペーパーバック等で刊行されている詩集 East and West および遺著 Epochs of Chinese and Japanese Art を除く)の文献を復刻にて収録しています。ハーバード大学卒業文集に発表した長詩や、東京大学で出題した試験問題から、日本の英字新聞や雑誌に投稿されたゴンスやアンダーソンの日本美術書への書評や日本文化論、美術展カタログへの解説、シカゴ万国博覧会の教育会議での発表、帰国後アメリカの雑誌に発表された美術論や美術教育論など計 51 点の文献を全3巻に収録。そのほとんどが初出後初めて再刊されるものです。編者による別冊解説、そして巻末には編者がフェノロサの業績と参考事項を詳説する年表と、夫人メアリーの浮世絵に関する論文2点を付録しています。
西洋のジャパノロジストたちの著作を雑誌論文なども網羅し集成復刻するシリーズコレクション・ジャパノロジストもぜひご覧ください。1864年に江戸駐在イギリス公使館日本語通訳生として来日し、その後書記官として25年間日本に滞在した日本学の巨人アストンをはじめ、アーネスト・サトウ、チェンバレンら、幕末から明治維新期に活躍した日本学者の著作を刊行しています。
⇒ Series “Collected Works of Japanologists” Edition Synapse
(学術洋書部)