*紀伊國屋書店在庫を半額で販売中。
横浜居留地の英国系新聞として明治2年12月(旧暦)に創刊された本紙は、当初外国人や日本人商人などへの貿易・船舶情報、来日外国人に関する人物情報、そして居留地での生活や文化情報などを中心にした新聞事業を展開しますが、その後、日本や海外ニュースの報道を拡充し、ロイター社配信情報の日本での独占権を得たこともあり、日本と海外を結ぶ代表的な報道機関として他の追随を許さぬ地位を確立します。その影響力を無視できなくなった明治政府も、西洋列強との不平等協約の改正や、日英同盟の締結へ向けたメディア戦略のなかで、本紙を利用したことが知られています。
1870年からの40年以上続いた本紙は、近代化へ向かう明治日本の姿を、日本と西洋のはざまに立つジャーナリストたちが日本国内外に報道し続けたもので、日本で刊行された西洋人による英字新聞というメディアならではの極めて複雑な姿勢が読み取れます。明治日本の近代史や国際関係史などの研究には不可欠な新聞資料です。
また、日本アジア協会などによる文化活動の発表の場としても紙面が提供され続け、アーネスト・サトウ、チェンバレンらに加え、F. V. ディキンズ、ヘンリー・ダイアー、ウィリアム・アンダーソンら今日も名を残す多くの日本研究者がこの新聞を活躍の舞台とします。
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First ever facsimile reprint of the leading English newspaper published in Yokohama throughout the Meiji era.
Complete collection provided by Yokohama Archives of History and other institutions.
Playing an important role for the Meiji Japan’s exchange with Western society, it covers not only articles on politics, commerce and economics, but also on the cultural activities of early Japanologists and the Asiatic Society of Japan.
published by Edition Synapse
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- Part 1, 1870–1874
10 volumes + Index c. 4,850pp. ISBN: 978-4-86166-020-7
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- Part 2, 1875–1879
13 volumes + Index c.7,060 pp. ISBN: 978-4-86166-021-4
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- Part 3, 1880–1884
12 volumes + Index c. 6,990pp. ISBN: 978-4-86166-022-1
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- Part 4, 1885-1889
10 volumes + Index c. 6,300pp. ISBN: 978-4-86166-023-8
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- Part 5, 1880–1884
14 volumes + Index c. 7,670pp. ISBN: 978-4-86166-024-5
版元品切れ
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- Part 6, 1885-1889
13 volumes + Index c. 7,700pp. ISBN: 978-4-86166-025-2
*紀伊國屋書店在庫 半額セール中です。ご注文は各営業所またはBookWebProにて承ります。
- Part 8, 1904-1906
12 volumes + Index c. 4,700pp. ISBN: 978-4-86166-139-6
*ご注文は各営業所またはBookWebProにて承ります。
- Part 9, 1907-1909
12 volumes + Index c. 4,950pp. ISBN: 978-4-86166-140-2
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- Part 10, 1910-1912
12 volumes + Index c. 4,950pp. ISBN: 978-4-86166-141-9
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- Part 11, 1913-1917 ( – October)
15 volumes + Index c.6,700pp. ISBN: 978-4-86166-142-6
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*Part 7, 1900-1903 12 volumes + Index は品切れとなっています。Part 7 is out of print.
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監修にあたって 横浜開港資料館
幕末の安政6(1859)年、国際貿易港として開港された横浜は、外国と日本を結ぶ情報基地ともなり、ジャーナリズム発祥の地となりました。横浜開港資料館では、昭和56年(1981)の開館以来、横浜で発行された新聞を収集し、保存・公開してきました。『ジャパン・ウィークリー・メイル』もその一つです。
『ジャパン・ウィークリー・メイル』は、W.G.ハウェルとH.N.レイが1870(明治3)年1月22日に創刊しました。ほかに、日刊紙の『ジャパン・デイリー・アドヴァタイザー』、海外向け隔週刊の『ジャパン・オーヴァーランド・メイル』、海外ニュースを主体とする『ジャパン・メイル・エクストラ』も発行しましたが、その中心は週刊版の『ジャパン・ウィークリー・メイル』でした。やがて先行の『ジャパン・へラルド』、『ジャパン・ガゼット』と並ぶ横浜の三大英字紙となります。他の二紙と違って、すべてのナンバーが現存するところにも資料的な価値が見出せます。
同紙は、対日貿易に関するイギリス領事報告を掲載すると共に、日本アジア協会創立以来、そこで発表された論文を掲載し、邦字紙の論説の翻訳紹介も行っています。外国人居留地の情報や、横浜港に出入港する船とその乗客のリストからは、来日した外国人の動向のみならず、海外に渡航した日本人に関する情報も得られます。
おおむね日本に好意的な論調を続け、1873年から1875年まで、日本政府の意を受けて、日本の情勢を紹介するための海外版を欧米各国に配布しています。明治14(1881)年には経営権がF.ブリンクリーの手に渡りますが、その後も親日派の英字新聞として異彩を放ちました。大正6(1917)年に一旦休刊、翌年『ジャパン・タイムズ』に吸収・合併されます。
『ジャパン・ウィークリー・メイル』の復刻によって、世界と日本の関係、外国人居留地の社会情勢など、さまざまな分野で研究が深まることを期待しています。
(学術洋書部)