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シェイクスピア俳優伝記資料集成 Lives of Shakespearian Actors

英米演劇上演史研究に必携の復刻文献シリーズ

関連ワード:Eureka Press Shakespeare ギャリック シェイクスピア 俳優 演劇史  更新日:2022.08.23

Consulting Editor: Tetsuo Kishi
Series Editor: Gail Marshall

published by Eureka Press / Edition Synapse

監修:喜志哲雄(京都大学名誉教授)

シェイクスピア上演史および英国戯曲史を語る上で欠かせない名優達の足跡とその時代の実像を、同時代に執筆された複数の伝記資料で浮かび上がらせる復刻文献コレクションです。
以下の第1集から第5集にて、年代順に過去2世紀のイギリスで最も偉大な俳優達を取り上げます。

David Garrick

第1集  D. ギャリック、C. マクリン、M. ヴォフィントン(全3巻)
Part 1: David Garrick, Charles Macklin and Magaret Woffington by their contemporaries

Edited by Michael Caines, Paul Goring, Nicola Shaughnessy and Robert
Shaughnessy
2008年1月刊行 c. 1,200 pp. ISBN: 978-4-902454-33-8 *オンデマンド版

第1集では、長いキャリアを通じて18世紀のロンドン演劇界に君臨した名優ディヴィッド・ギャリック(1717-1779)、アイルランド俳優で劇作家のチャールズ・マクリン(1697-1797)、ギャリックとの関係でも世情を賑わした名女優マーガレット(ペグ)・ヴォフィントン(1714?-1760)の伝記資料を集成します。俳優自身あるいは同時代の言説、記事を通じ、俳優達の功績と人生の両面を明らかにします。編者による総合序文、ヘッドノート、脚注、参考文献書誌、年表、巻末インデックスも付記。

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第2集  E. キーン、S.シドンズ、J.P.ケンブル、H. スミソン(全3巻)
Part 2: Edmund Kean, Sarah Siddons, John Philip Kemble and Harriet Smithson
by their contemporaries

Edited by Jim Davis, Lisa Freeman and Peter Raby
2009年2月刊行 c.1,200 pp. ISBN: 978-4-902454-34-5 *オンデマンド版

第2集では、18世紀から19世紀にかけて最高のシェイクスピア俳優と称されたエドマンド・キーン、ドルーリー・レイン劇場の女王として君臨したセアラ・シドンズ、弟の俳優ジョン・フィリップ・ケンドル、作曲家ベルリオーズと交際しパリ・オデオン座で成功したアイルランド出身の女優ハリエット・スミスソンを取り上げ、俳優自身あるいは同時代の言説、記事を通じ、俳優達の功績と人生の両面を明らかにします。

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第3集  チャールズ・キーン、サミュエル・フェルプス、ウィリアム・チャールズ・マクリーディ(全3巻)
Part 3: Charles Kean, Samuel Phelps and William Charles Macready

Edited by Robert Sawyer, Julia Swindells, David Francis Taylor and Richard Foulkes
2009年12月刊行 c.1,200pp. ISBN:978-4-902454-43-7

第3集では、名優エドマンド・キーンの息子で、1830年代前半と1840年代に渡米するなど国内外で名声を博したチャールズ・キーン、ファースト・フォリオに忠実な上演に回帰し、同時代における最も多才な俳優と評されたサミュエル・フェルプス、コヴェントガーデンやドゥルーリー・レーン劇場経営と上演に関与し、プロデューサー的な才を発揮したチャールズ・マクリーディを取り上げます。編者による総合序文、ヘッドノート、脚注、参考文献書誌、年表、巻末インデックスも付記。

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第4集:H. フォーシット、F. ケンブル、E. ヴェストリス
Lives of Shakespearian Actors
Part 4: Helen Faucit, Fanny Kemble and Elizabeth Vestris

Edited by Christy Desmet, Janice Norwood and Katherine Newey
2011年1月刊行 c.1,200pp. ISBN: 978-4-902454-44-4

第4集では、著名な演劇一家ケンブル家の一員でジョン・フィリップ・ケンブルやセアラ・シドンズの姪として育ち、1830年代初期ロンドンの舞台で活躍、米国ツアーも行った女優ファニー・ケンブル、ファニー・ケンブルの米国移住後、1830年代後半から1840年代のロンドンで最も人気を博した女優ヘレン・フォーシット、オペラ歌手としてデビュー後、俳優兼劇場経営者チャールズ・ジェイムス・マシューズと結婚、1605年以来初めての公演となった『恋の骨折り損』や『夏の夜の夢』など1840年代のシェイクスピア上演で活躍したエリザベス・ヴェストリス、これら19世紀半ばのロンドン演劇界を代表する3名の女優を取り上げています。
原資料の復刻収録だけでなく、研究補助のため、総合序文、ヘッドノート、脚注、参考文献書誌、年表、巻末インデックスが各巻の編者により付加されています。

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第5集:H. ビアボーム・トリー、H.アーヴィング、E.テリー
Lives of Shakespearian Actors by their Contemporaries
Part 5: Beerbohm Tree, Henry Irving and Ellen Terry

Edited by Katharine Cockin, Victor Emeljanow and Denis Salter
2012年10月刊行 c.1,200pp.  ISBN: 978-4-902454-45-1

—推薦文—
近代を見た名優たち      喜志哲雄

『シェイクスピア俳優と上演史』第5集には、19世紀後半のイギリスを代表する三人の名優についての資料を収める。
ヘンリー・アーヴィング(1838~1905)は興行師としても活躍したが、俳優としては藝域の広さで知られた。彼のシェイクスピア上演は華麗な装置を用い、観客の視覚に訴えるものだった。つまり聴覚を重視する従来のやり方が、いい意味でも悪い意味でも近代的なものに変ったのである。彼を批判する人もいたが、圧倒的な人気を誇ったこの人物は、俳優としては初めて「サー」の称号を与えられた。
エレン・テリー(1847~1928)も多様な役を演じたが、今ではもっぱらアーヴィングの相手役を務めたことによって記憶されている。この資料集のおかげで、二人が共演したシェイクスピア劇がどんなものだったかが具体的に分るのは、本当に有難い。なおエレン・テリーの息子は、高名な演出家、舞台美術家となったゴードン・クレイグである。また、我々がよく知っている名優ジョン・ギールグッドは、彼女の姉の孫だ。
ハーバート・ビアボーム・トリー(1853~1917)は、アーヴィングと同じように名優で有能な興行師だった。彼も、シェイクスピア劇以外の作品によく出演した。ひとつだけ例を挙げると、ミュージカル『マイ・フェア・レイディ』の原作となったショーの『ピグマリオン』の初演でヘンリー・ヒギンズ教授を演じたのは彼である。
三人の俳優はすべて20世紀まで生きていたから、二、三十年前までは、実際に彼等の舞台を観たことのある人がまだたくさんいた。別の言い方をするなら、この三人の俳優は近代劇の成立に立合い、時にはワイルドやショーといった初期の近代劇の作者の劇に自ら出演したのだ。彼等の時代はそれほど遠いものではない。

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