提供元
Brill
編纂:A. Chaniotis, T. Corsten, N. Papazarkadas, E. Stavrianopoulou and R.A. Tybout
概要
8世紀以前のギリシア語碑文に関する新発見や新たな研究成果を掲載する年報Supplementum Epigraphicum Graecum (SEG)のオンライン版です。碑文の完全なギリシア語テキストと参考資料を提供し、既知の碑文に対する新たな読み方、解釈、研究を概説し、時にはこれらの文書のギリシア語テキストも提供します。幅広いトピックをとりあげた本資料は、碑文研究がギリシア・ローマ文明関連の研究にもたらすことに関心を持つすべての研究者のための調査ツールです。
Supplementum Epigraphicum Graecum (SEG)の歴史
起源
SEGは、古代世界のギリシア語碑文に関するあらゆる新発見や新たな研究成果をまとめて出版する目的で、オランダの学者J.J.E. Hondiusによって創刊されました。
当時、ギリシア語碑文研究の成果は、数百タイトルの雑誌や資料集成、論文集、会議録、シンポジウム記録、発掘報告書、紀行書など数えきれないほどの書籍に分かれて出版されており、それを網羅する書誌は存在していませんでした。そのため、古代史研究者や碑文研究者にとって資料へのアクセスが困難な状況に陥っていました。
1923年から1950年にかけて、HondiusはSEG12巻分を完成させ、その後、本プロジェクトはケンブリッジ大学のA.G. Woodheadに引き継がれました。当時の使用言語はラテン語でした。HondiusとWoodheadは、国際的な助言者の支援を受けながら共同で25巻分を刊行したものの、毎年体系的に古代世界のあらゆ分野を網羅するには至りませんでした。
ギリシア世界の碑文研究の体系的な網羅という点においては、J. and L. Robertの”Bulletin Epigraphique” (Revue des Études Grecques)で一定の達成をみたものの、新たなテキストは転載されず、年次索引もなかったため、ギリシア語碑文学の書誌は混沌とした状態が続きます。
1971年にA.G. Woodheadは編集・出版を続けることができなくなり、SEGの出版は中断されました。
復刊
1978年に、H.W. Pleket (レイデン大学)とR.S. Stroud (カリフォルニア大学バークレー校)の二人が新たな共同編集者としてSEGの発行を再開し、研究成果を年次で網羅するという創刊当初の目的の実現に向けて動き出しました。
彼らは利用者の利便性を高めるべく、詳細な索引を追加し、使用言語もラテン語から英語に変更しました。以降、Straudチームはアッティカからペロポネソスまで、Pleketチームは残りのギリシア世界を担当しました。また復刊当初より、4名の著名な学者が編集顧問として西欧・東欧から招聘されました。
新たなSEGの第1巻、すなわち1976年の研究成果を収録したXXVIは1979年に刊行されました。以降、一部に改訂が加えられたり、編集者が交代したりしながら、刊行が続けられています。
索引
冊子体はDodona、Abdera等、地域毎に一覧されていますが、オンライン版では、より大きな地域に分類され、目次として活用されています:1.ギリシア本土 2.エーゲ海地域 3.小アジア 4.東方西部 5.北方6.西方 7.地域不詳
各巻の用語索引(concordance)と索引(index)は、古代を専門とする歴史家、古典学者、考古学者に碑文資料へアクセスする機会を提供します。人名、地名をはじめ、宗教関連、軍事関連、ギリシア語の重要単語、選択的なトピックも含まれます。
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