図書館をつくる

OCLC News 第22号

2018.02.05
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OCLC News 第22号
商品情報をはじめ、OCLCに関する様々な情報をご案内致します。

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目次

  1. 対談:第14代米国議会図書館長・ヘイデン博士、OCLC・プリチャード社長
  2. OCLCとeuroCRIS が研究情報管理(RIM)に関する協定を締結
  3. 研究情報管理(RIM)を取り入れる4つの方法
  4. 米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)支援のプロジェクト:Supercharged Storytimes for Allがスタート

対談:第14代米国議会図書館長・ヘイデン博士、OCLC・プリチャード社長

2017年10月30日~31日にかけて、アメリカ・メリーランド州ボルティモアにて、Americas Regional
Council Meeting 2017
(ARC2017)が開催され、36の州から120機関、200人近い参加者が集まりました。

本会議は、第14代米国議会図書館長カーラ・ヘイデン博士の基調講演で幕を開け、参加者たちは、目まぐるしく変化していく社会と、図書館をとりまくテクノロジーのトレンドについて討論しました。

基調講演の後、女性として、またアフリカ系アメリカ人として初めての米国議会図書館長であり、図書館業界にて数々の業績を残してきたヘイデン博士とOCLC社長スキップ・プリチャードが対談を行いました。対談の中の発言やトピックをご紹介します。

  • 「If the rate of change on the outside exceeds the rate of change on the inside, the end is
    near.(組織の中の変化スピードが組織の外の変化スピードより遅いなら、まずいと考えたほうがよい。)」
  • 社会における図書館の役割の拡大:昔ながらの図書や学術資料の提供のみならず、ホームセンターにあるような道具の貸出、薬物濫用対策への取り組みなど、コミュニティの人々の多様な需要を満たす重要な役割を担うようになってきている。
  • 図書館で働くための重要なスキル:新しい事を学び続けること、フレキシブルであること、オープンであること。
  • OCLCと米国議会図書館の長いコラボレーションの歴史
  • 図書館が限られた資源の中で、急速な変化に対応していくには、より大きな組織とネットワークの一部になる必要がある。そうすれば、一機関のみで全ての課題に対処する必要はなくなる。

対談の模様は、以下URLから動画でご覧になれます(約10分)。
http://www.oclc.org/blog/main/dr-carla-d-hayden-on-the-need-for-constant-change-in-libraries/

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OCLCとeuroCRIS が研究情報管理(RIM)に関する協定を締結

2017年10月18日、OCLC Researchと欧州の研究情報を扱う団体euroCRISは、研究情報管理(Research information management: RIM)に関する国際的な共同研究を行う協定を結んだことを発表しました。

研究情報管理は、「最新研究情報システム」(Current Research Information System:CRIS)としても知られ、オープンサイエンスの新たなルール作り、研究資金獲得、業績評価に役立つ手法として世界中で関心を持たれています。

OCLC Research Library Partnership (RLP)の上級事業責任者レベッカ・ブライアントは、「euroCRISと協力関係を結べたことは非常に光栄です。OCLC Researchは、研究情報管理における図書館の役割、さらに、そのような役割が増え続ける図書館の役割とどのように関わっていくかを深く理解したいと思っています。研究情報管理における研究成果を蓄積してきており、euroCRISと協力関係を結ぶことで、更に研究を拡張することができると考えています。」と述べています。

euroCRIS代表のエド・サイモンズ氏は、「OCLCとeuroCRISの協定は、国際的な図書館コミュニティがより強力に連携していく事の象徴であると同時に、研究マネジメントと研究データのコミュニティが共働する事の象徴でもあります。双方のコミュニティは、研究情報に関して、相互にそれぞれを補完し合う専門性を持っています。研究情報管理の分野で最適なソリューションとサービスを提供していくために、両者の協力関係は欠かせません。」と述べています。

OCLC Researchのスタッフ、euroCRISの理事、OCLC Research Library パートナーシップ加盟機関の図書館員は、2017年初め頃から研究情報管理に関する調査活動を行っており、2018年にレポートを公開する予定となっています。詳細はOCLC Researchのウェブサイトをご覧ください。

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研究情報管理(RIM)を取り入れる4つの方法

研究情報管理」(Research information management:RIM)は、既存の図書館の役割と多くの点で重なるものの、新たな概念として近年大学図書館などで着目され始めました。

図書館がこの重要なトレンドの先頭に立つべく、2017年11月OCLCは“Research Information
Management: Defining RIM and the Library’s Role
”を公開しました。このレポートは、図書館と研究情報管理(RIM)の全体像をつかむのに適した入門書となっており、研究情報管理において図書館が貢献できる、4つの分野について説明しています。

  • 学術情報の公開に関する専門性
  • 研究成果の検索可能性・アクセシビリティ・評判のサポート
  • 機関で作成された研究データの管理
  • トレーニングとサポート

本レポートは、以下URLからダウンロードできます。
http://www.oclc.org/blog/main/four-ways-your-library-can-use-rim-to-advance-your-institution/

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米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)支援のプロジェクト:Supercharged Storytimes
for All
がスタート

2015年のパイロットを経て、米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)の助成を受けた“Supercharged Storytimes for All” プロジェクトが2017年11月からスタートしました。

図書館員とその協力者を対象とした本プログラムでは、子どもたちの読み書き能力や言語能力の発達を促すような読み聞かせプログラムを作成する方法を学びます。2018年5月より、WebJunctionにて無料で受講できるようになる予定です。

開講を控えたこの冬、早期リテラシー教育のエキスパートであるサロージュ・ゴウティング氏やプロジェクトパートナーである“The Campaign for Grade-Level Reading”によって、カリキュラムのアップデートが行われ、保護者が早期リテラシー教育をサポートする方法や、様々なバックグラウンドを持つ子どもと保護者への効果的な支援活動を行うためのトレーニングが追加される予定です。また最終的には、米国公共図書館協会(PLA)のProject Outcome効果測定ツールを利用して、本コースのコミュニティへの影響を測定する方法の指導も盛り込まれます。

カリキュラムは、3通りの方法で受講することができます。

1.「トレーナー育成トレーニング」2018年5月スタート、6週間
オンラインでライブ受講、州立図書館もしくは地域ネットワーカー用。

2.「個人参加コース」2018年10月より受講可能
オンラインで好きな時に受講、図書館員もしくはその関係者なら誰でも受講可。

3.「図書館員ファシリテータートレーニングプログラム」2018年11月スタート、4週間
自館を代表して受講し、同僚を指導することを目的とする。100人まで受講可。

詳細や参加方法はWebJunctionのニュースレターCrossroadsで順次案内されますので、プログラムに興味のある方は是非ご登録下さい。

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(紀伊國屋書店 OCLCセンター)


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