人文社会系研究

北米先住民データベースシリーズ第2集 インディアン権利協会関係文書集

2022.03.30
indigenous people

北米先住民データベースシリーズ第2集 インディアン権利協会関係文書集
Indigenous Peoples of North America – Part II: The Indian Rights Association, 1882-1986

2022年3月、17世紀から20世紀までの北米先住民の政治、社会、文化史に関する資料を収録するGaleの電子リソースIndigenous Peoples of North Americaの第2集The Indian Rights Association, 1882-1986がリリースしました。北米先住民の利害や権利保護に取り組んだインディアン権利協会の活動内容を記録する文書群(ペンシルヴェニア歴史協会所蔵資料約35万ページ)を収録します。

1882年に創設されたインディアン権利協会は、19世紀後半から20世紀前半にかけて北米先住民を支援した様々な非政府機関の中で最も有名な機関です。協会の先住民に対するスタンスは他の先住民関連団体と同様、世紀転換期に支配的であったパターナリズムと同化主義の思想を帯びたもので、先住民が経済的地位や社会的地位を改善するためには部族社会の原理を解体するのが最善の方法であると説きました。と同時に、連邦政府により先住民社会に派遣された職員による不正行為を暴き告発するという監視的な役割を果たしました。時に、協会は同化主義的なスタンスを放棄し、アメリカインディアン協会、全米インディアン防衛協会、アメリカインディアン問題協会等、先住民自身が運営する団体と連携することもありました。協会は先住民政策の根底にあった先住民に関する間違った事実や神話と闘い、刊行物や報告書を通して先住民に関する信頼できる情報の普及と正しい知識に基づいた政策立案に努めるとともに、先住民への調査研究旅行を実施し、先住民との間に緊密な関係を維持しました。こうして協会は、一般市民や議会関係者から先住民問題の重要な情報源と目されるようになりました。

本データベースに収録されているのは、組織が発行した年報を始めとする刊行物、法案、連邦政府省庁との書簡、組織運営文書、研究ノート、新聞記事の切抜き等、多様な資料群です。文書だけでなく、写真も多数収録されています。書簡を始めとする手書き文書は収録文書全体の約10%を占めていますが、手書き文書に対してHTR(Handwritten Text Recognition、手稿文字認識)を適用し、フルテキスト検索を可能にしています。

※2022年3月現在、データベース未搭載の資料があります。すべての収録資料がデータベースに搭載されるのは2022年8月を予定しています。

手書き文字認識

手書文字認識(HTR)を適用

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コレクション閲覧ページでは、第1集と第2集に収録されるコレクションのすべてのファイルが所蔵機関における配列順にリスト化され、ファイル内の文書がハイパーリンクされています。

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第1集
Part I

米国国立公文書館、米国議会図書館、プリンストン大学ファイアストン図書館、プリンストン大学マッド図書館、アルバータ大学図書館等が所蔵する書籍、パンフレット、雑誌、新聞、文書、写真(総計121万ページ)を収録します。17世紀から20世紀までの北米先住民の政治、社会、文化、政府と先住民族の関係、貿易、政治、法律、土地、環境保護、戦争における米国およびカナダ政府と先住民の交渉の実態を明らかにします。

北米先住民の言語、慣習、宗教、文化から、植民地時代から20 世紀までの政府と先住民族の関係、貿易、政治、法律、土地、環境保護、戦争における米国およびカナダ政府と先住民の交渉の実態まで、北米先住民の多彩な実像を浮かび上がらせるIndigenous Peoples of North Americaの導入をご検討ください。

(センゲージ ラーニング株式会社)

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