新たな視点を身につけ、批判的な思考を養うための一次資料
学術機関において、一次資料が果たす役割に注目が高まっています。ProQuestの調査によると、98%の教職員が、学生に批判的な思考力を身にさせるために一次資料を課題に与えることは重要だと考えており、さらに95%の専門課程の教職員は、実際に一次資料を課題として与えています。
(参考:https://pq-static-content.proquest.com/collateral/media2/documents/infographic-primarysources.pdf)
また、多くの教職員は、学部生は専門的な知識を身につけるよりも、批判的な思考や明瞭なコミュニケーションスキルを養い、多くの要素が複雑に入り組んだ問題が解決できるようになることを、より重視しています。
一次資料の活用は、このような能力を培うために役立つと考えられます。なぜなら、一次資料を使うことで、情報リテラシーを身につけて物事を批判的に捉えることができるようになり、さらには問いを見つけ、証拠を探り、結論を導き出すという、主体的な思考のプロセスが養われることが期待できるからです。
デジタル・アーカイブの魅力
このように、一次資料の重要性は認識されているものの、経年劣化や書架スペースの制限など、数十年前の出版物などの一次資料には保存の問題が伴うため、資料を電子化し、集約したデジタル・アーカイブに注目が集まっています。
図書館員からみたデジタル・アーカイブの魅力
- 雑誌の保存にかかる費用を減らすことができる。
- 書架のスペースを減らすことなく、閲覧可能なタイトルを増やすことができる。
(ProQuestのPeriodicals Archive Onlineの導入によって、最大で2.8kmほどの冊子体の書架スペースを空けることができます。)
- 重要な研究資料の利用回数が増える。なぜなら
- 研究者は、貴重な資料を保持している機関に対して魅力を感じるため。
- 多言語の資料を提供することができるため。
- 使い勝手の良いインターフェイス・検索機能が利用できるため。
- 部分的な所蔵にとどまっていた雑誌を補完することができる。
研究員からみたデジタル・アーカイブの魅力
- 何世紀にもわたる大量の資料を利用することができる。
- 貴重な出版物にリモートでアクセスしたり、わずかな時間で文献を参照したりすることができる。
- 所属機関が冊子体やマイクロフィルムを持っていないタイトルも閲覧することができる。
- 検索過程において、思ってもみなかった資料との出会いがある。
- 一つの事象に対し、学術雑誌と一般誌の記事を比較することで、幅広い視点を得ることができる。
欧米の重要タイトルを創刊号から2000年まで収録するPeriodicals Archive Online
ProQuestが提供するPeriodicals Archive Onlineは、欧米の人文・社会科学分野の重要雑誌を約750タイトル、計370万件の記事を、紙面イメージで提供するデジタル・アーカイブです。文字の記載がないページも含め、それぞれの巻号の、全てのページを収録します。創刊号から2000年もしくは2005年刊行分まで、それよりも早く出版停止となった場合は最終号までのデータを提供し、最も古いものでは1802年に出版された雑誌を提供します。国際的・学際的な資料を数多く収録します。
光学文字認識(OCR)の技術を使ってテキストを生成し、各記事に書誌情報をつけることで、検索精度を上げています。
Periodicals Archive Onlineが目指すもの
PAOは以下のような目標を掲げています。
- 研究者にとって最も重要なタイトルの提供。
- 人文・社会科学37分野を代表するタイトルの選定。
- 質が高く、査読済タイトルの収録強化。
- 学術誌以外でも、一次資料として価値が認められるものは収録。
- 簡単には手に入らないような過去の雑誌を知るきっかけを提供。
- 他のサービスで提供されていないタイトルを収録。
17世紀からの雑誌の書誌情報を収録するPeriodicals Index Online
ProQuestが提供するPeriodicals Index Onlineは、欧米の人文・社会科学分野の雑誌の情報を、創刊号から1995年もしくは2000年まで提供します。2022年7月現在、約7,000タイトルの記事情報を収録しています。Periodicals Archive Onlineのタイトル選定の基となるデータベースです。
PIOは研究者と図書館にとって、以下のようなメリットを提供します。
- 数えきれないほどのタイトルが網羅されており、包括的に文献を探すことができる。
- 複数の索引付与など、時間のかかる作業が不要になる。
- 特定分野の先行研究を知ることができる。
- 他のデータベースでは索引が付与されていないような記事を見つけ出すことができる。
- 所蔵タイトルの情報を提供する拠点となる。
- 冊子体で所蔵しているタイトルの情報を提供し、また電子資料を所蔵している場合は資料へのリンクを繋げることができる。
Peridicals Archive Online、Periodicals Index Onlineは法人機関向けの商品です。個別にお見積り申し上げます。
上記のPAO、PIOに加えて、ProQuestの数多くのデジタル・アーカイブをご用意しております。
お気軽に、最寄りの弊社営業部・所、またはこちらまでお問い合わせください。
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(紀伊國屋書店 デジタル情報営業部 中田)