ゆまに書房では1934(昭和9)年5月に「日本美術通信社」(現在の美術新聞社)より発行された『日刊美術通信』(後に『美術文化新聞』に改称)をプリント版と電子書籍の双方で復刻刊行しております。
https://www.yumani.co.jp/np/isbn/9784843366400
先日、第1回配本が電子書籍版(KinoDen)でも刊行になりました。
https://pro.kinokuniya.co.jp/search_detail/product?exp_id=KP00099688&table_kbn=Z
本資料は、ほぼ日刊というスタイルにより、美術界の動向をリアルタイムで知ることのできる貴重な当時の業界紙です。
当時の様々な展覧会の開催日程や内容、作家などの消息・動向などがより便利に把握できるように小社で見出しのデータを整備しております。今回はその例をご紹介いたします。
目次のデータ
見出しや展覧会のお知らせ、会員の消息などをデータ化し、更に〔〕の部分に検索しやすいようなキーワードなどを補足、追加しております。
一部赤い丸で囲った部分がその対象ですが、多数のキーワードを補足しているのがご覧になれると思います。
検索事例
1. 誤植の訂正をしました。
原本で間違った表記がある場合は原本通り表記した後に〔ママ 正しい表記〕という形で補足しています。
これにより正しい表記で検索してもきちんと探していた記事にあたることが出来ます。
2. 見出し以外の項目も検索できるようにキーワードを補足
「図版」「広告」などで検索しても結果が得られます。特にお勧めしたいのは「訃報」で検索していただくことです。美術関係者の訃報記事が検索できます。
上に例として挙げた記事には特に訃報という記載はありませんが、太い傍線を目印にして「訃報」を補いました。また、「美通消息」の欄に掲載されている訃報記事も検索していただけるようになっています。作家の生没年など調べたい方にとってはとても便利になるでしょう。
3.人名の補足
見出しにフルネームが載っていない場合も人名を特定してキーワードを補足しています。
見出しに載っている同じ苗字でも探している人名を探し出せるように、検索していただけます。
上記の様の結果を見ると同じ「藤田氏」でも「藤田嗣治」と「藤田慎治」の結果が得られていることが分かります。
この他でも、春畝公〔伊藤博文〕、近衛公〔近衛文麿〕、松田文相〔松田源治〕、新文相〔川崎卓吉〕、石塚幹事長〔石塚彰吾〕、芝田校長〔芝田徹心〕など、号や当時の役職名で記載されている名前もフルネーム検索できるように補足しています。
4. 発言者の特定
発言者の特定もしています。見出しだけでは検索することが出来ない発言者の特定をすることで、求められている結果が得られます。
5. その他
海外に関する記事については国名で検索できるようにデータを補足しました。
満洲、台湾、朝鮮、で当時行われた展覧会の案内の記事なども検索できます。
当時の漫画界についての記事もたくさん載っています。
「漫画」というキーワードでもぜひ検索してみてください。
数例紹介しましたが、このように補足データを拡充することにより、より多くの検索結果が得られるようになっております。
是非一度検索を試していただければと思います。
KinoDenでの第一回配本はリストの通りです。
お問い合わせ
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(デジタル情報営業部)