
TOPPANホールディングス株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長CEO:麿 秀晴、以下TOPPANホールディングス)が運営する印刷博物館では、2025年4月1日(火)付で小説家の京極夏彦氏が新館長に就任しました。
詳しくはこちらのプレスリリースもご覧ください。

京極夏彦新館長
京極夏彦氏の新館長就任を記念し、印刷博物館では以下の企画を実施いたします。
- 企画展「黒の芸術 グーテンベルクとドイツ出版印刷文化」×紀伊國屋書店サイン入りレシートコラボ (2025年4月26日~2025年5月31日)
- 館長就任記念展示 (①2025年4月12日~2025年8月3日②2025年8月5日~2025年11月3日③2025年11月5日~2026年3月1日)
企画展「黒の芸術 グーテンベルクとドイツ出版印刷文化」×紀伊國屋書店 京極夏彦氏サイン入りレシートコラボ
グーテンベルクの発明は魔術だったのか
1000年以上の歴史を有する印刷史のなかでもグーテンベルクによる活版印刷術の発明は大事件でした。
中世末期の15世紀なかばに確立されたこの技術は、テキストの複製手段が主に手写だったヨーロッパを瞬く間に席巻しました。発祥の地ドイツでは、魔術や魔法を意味する「ディ・シュヴァルツェ・クンスト(die schwarze Kunst)」と呼ばれ、独自の出版印刷文化が形成されます。
本展では、今日産業の領域で過去のものとみなされている活版印刷術と活字書体が国の文化形成に大きく影響を与えてきた様子を、その技術を生み、誇りとして現代に継承するドイツを通じて振り返るとともにグーテンベルクの功績に迫ります。
![]() 42行聖書 零葉(旧約聖書) |
42行聖書 零葉(旧約聖書)ヨハネス・グーテンベルク|1455年頃|マインツ 西洋式活版印刷の祖ヨハネス・グーテンベルクによって印刷された。 一部のページをのぞき42行で組版されたことから「42行聖書」もしくは「グーテンベルク聖書」とよばれる。 (「黒の芸術 グーテンベルクとドイツ出版印刷文化」図録, p. 15-17) |
木製手引き印刷機1600×1300×1940mm|印刷博物館 グーテンベルクの印刷機の想定復元。当時のものは現存していない。活字を組んだ版にインキをつけ、紙と向かい合わせにし、圧盤の下に移動させたのち、操作ハンドルを引くことで圧盤が下がり印刷がされる仕組み。 実際はこれよりも一回りほど大きかったと考えられている。 (「黒の芸術 グーテンベルクとドイツ出版印刷文化」図録, p. 22) |
![]() 木製手引き印刷機 |
![]() マルティン・ルター ドイツ語著作全集(ヴィッテンベルク版) |
マルティン・ルター ドイツ語著作全集(ヴィッテンベルク版)マルティン・ルター|ヴィッテンベルク|ハンス・ルフト他 ルターのドイツ語著作の全集。全12巻。 ハンス・ルフトを中心にヴィッテンベルクの複数の印刷者が制作にかかわっており、各巻少なくとも平均5~6版が確認できる。 (「黒の芸術 グーテンベルクとドイツ出版印刷文化」図録, p. 108-109) |
![]() 『聖処女マリア讃歌』 |
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『聖処女マリア讃歌』1896年|ハマースミス イギリスのデザイナー、詩人のウィリアム・モリスによる私家版の一つで、13世紀頃にイギリス中部地域で制作された写本をもとにした詩篇。ページ半分に縁飾りを配し、赤、青、黒の三色で印刷した。 プレスにふさわしい活字もみずからデザインし、本書で使用されたトロイ活字、チョーサー活字はシェーファーによる聖書(展示No.21)やアウクスブルクの印刷者ギュンター・ツアィナーによる書物に使われた活字書体を参考にデザインしたブラックレターである。 (「黒の芸術 グーテンベルクとドイツ出版印刷文化」図録, p. 154-155) |
紀伊國屋書店では、対象店舗で対象書籍をご購入いただいた方を対象に、京極夏彦氏サイン入りレシートを発行いたします。
さらに、サイン入りレシートを印刷博物館でご提示いただくと、企画展を常設展料金でご覧いただけます。
企画展「黒の芸術 グーテンベルクとドイツ出版印刷文化」概要
・開催期間:2025年4月26日(土)~2025年7月21日(月・祝)
・場所:印刷博物館
・開館時間:10時~18時 (入場は17時30分まで)
・休館日:毎週月曜日 (ただし5月5日、7月21日は開館)、5月7日(水)
・入場料:一般1,000円/学生500円/高校生300円/中学生以下及び70歳以上の方無料
★サイン入りレシートをご提示いただいた場合、下記の常設展料金となります:
・入場料:一般500円/学生200円/高校生100円/中学生以下及び70歳以上の方無料
・アクセス:
サイン入りレシート概要
・開催期間:2025年4月26日(土)~2025年5月31日(土)
※企画展の開催期間と異なりますのでご留意ください。
※サイン入りレシートは、企画展開催期間中1回に限りご利用いただけます。
・場所:紀伊國屋書店 下記店舗
埼玉県 | |||
さいたま新都心店 | 浦和パルコ店 | 川越店 | 入間丸広店 |
千葉県 | |||
流山おおたかの森店 | セブンパークアリオ柏店 | ||
東京都 | |||
新宿本店 | 西武渋谷店 | 玉川高島屋店 | 笹塚店 |
大手町ビル店 | Otemachi One店 | イトーヨーカドー木場店 | 吉祥寺東急店 |
国分寺店 | 小田急町田店 | アリオ亀有店 | |
神奈川県 | |||
横浜店 | ららぽーと横浜店 | 西武東戸塚S.C.店 | 武蔵小杉店 |
イトーヨーカドー川崎店 | イオンモール座間店 |
・営業時間:店舗によって異なりますので、「店舗案内」よりご確認ください。
・対象商品:京極夏彦氏の単著すべて
(原案、共著、アンソロジー、コミカライズ、絵本などを含みません)
参考:対象書籍一覧
館長就任記念展示
以下のスケジュールで京極夏彦がうみだす世界を紹介いたします。
①京極夏彦の著作 2025年4月12日(土)~2025年8月3日(日)
②京極夏彦と江戸期の版本 2025年8月5日(火)~2025年11月3日(月祝)
③所蔵コレクションで見る「書楼弔堂」 2025年11月5日(水)~2026年3月1日(日)
さらに展示コーナーには、京極夏彦氏の本棚を背景としたフォトスポットもございます。
今日の私たちにとって、印刷は「技術」です。一方、グーテンベルクらによって活版印刷が発明された当時は、ある種の「魔術」でした。
「魔術」から「技術」となった印刷は、現代でも書籍をはじめ私たちの身近なものとして、生活の一部になっています。
企画展「黒の芸術 グーテンベルクとドイツ出版印刷文化」と館長就任記念展示「京極夏彦の著作」の双方をぜひご覧いただき、印刷技術の500年の長い旅を感じてみてください。
(紀伊國屋書店 コーポレート営業部 田中)
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