OCLC News 第20号
商品情報をはじめ、OCLCに関する様々な情報をご案内致します。
『OCLC News』一覧 >>
●○お知らせ○●
OCLCの正式社名が「OCLC, Inc.」に変更になりました。
OCLCの正式社名が、「OCLC Online Computer Library Center, Inc.」から「OCLC, Inc.」に変更になりました。通称の「OCLC」は今までのまま、変更はありません。
目次
- ●○ OCLCサービス紹介 ○●
WSILLについて
- ●○ Topics○●
100以上の図書館が、Tipasaのユーザーに
- ●○ Topics ○●
カズオ・イシグロさん、ノーベル文学賞受賞おめでとうございます!
- ●○ OCLCサービス紹介 ○●
– EZproxy –
- ●○ OCLCパートナー紹介○●
– Wikimediaとのコラボレーションの歴史 –
●○ OCLCサービス紹介 ○●
WSILLについて
WorldShare Interlibrary Loan(WSILL)は、1979年にサービス提供を開始したWorldCat Resource Sharingを前身とした、図書館間相互貸借(Interlibrary Loan、ILL)支援サービスです。WSILLを通して、世界中の図書館で年間およそ700万件ものILLが行われています。
対象となる資料の数は、世界最大の書誌データベース「WorldCat」上にレコードがある4億件にも上り、世界56か国の図書館10,000館以上と、現物貸借・文献複写を依頼/受付することができます。
資料の検索からリクエスト完了まで、全てWSILLインターフェースから行うことができます。クラウドベースなので、実装から運用まで、ITサポートは不要です。電子ファイルでやり取りをする場合は、安全にファイルのアップロード/ダウンロードが可能なArticle Exchangeという機能も用意されています。
WorldCat knowledge baseと連携することにより、自館で契約している電子資料やオープンアクセスのコンテンツは、ILLリクエストを行うことなく、利用者に簡単にアクセスリンクを提供することも可能です。
精算は、ILLの相手館が海外であっても、OCLCの決済システム(IFM)を利用すれば、複写・貸借料金を日本円で支払うことができます。海外送金など煩雑な手続きが必要ありません。
OCLCは2017年1月には、リソースシェアリング界のリーダー的存在であるカナダのRelais International社を買収しました。今後OCLCは、Relais International社のサービスも取り込むことにより、更に包括的なリソースシェアリングのソリューションを世界中の図書館に提供していきます。
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●○ Topics○●
100以上の図書館が、Tipasaのユーザーに
WSILLが図書館員向けサービスであるのに対し、Tipasa™はエンドユーザー向けのサービスです。今年1月にリリースされて以降、既に100以上の図書館がTipasaのユーザーになりました。
※現在、日本では提供されておりません。
Tipasaは、初めてのクラウドベースのエンドユーザー向け図書館間貸借(Interlibrary Loan、ILL)の管理システムです。WSILLと同じWorldShareのプラットフォーム上に構築されたTipasaは、世界で最も充実した図書館間貸借のネットワークをフルに活用できます。アップデートはクラウド上で自動的に行われるので、必要なITリソースも少なく、インターフェースはシンプルで、スタッフの教育も簡単です。
なおTipasaの前身であるILLiadのサービス提供・サポートも引き続き行われています。今のところILLiadの終了期日は設定されておりません。
セント・エドワーズ大学の利用者サービス担当部長のマージィ・ワーナーは「Tipasaには大変満足しており、特にクラウドベースのソフトウェアであることが気に入っています。Tipasaのおかげで、私たちのILLワークフローはよりシンプルに、わかりやすくなりました。Tipasaに移行してからは、利用者からの問い合わせが非常に少なくなりました。これはTipasaがうまく機能しているということだと思われます。また、コミュニティセンターも気に入っています。最新情報を得るのに便利ですし、他のTipasaユーザーと交流して、サポートを得ることもできます。」と述べています。
現状Tipasaの機能は限定的なものになっていますが、本年末には至急扱いのILL機能(RapidILL)が追加される等、段階的に機能を充実していく予定です。
パワーアップしていくTipasaにご期待ください。
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●○ Topics ○●
カズオ・イシグロさん、ノーベル文学賞受賞おめでとうございます!
今話題の “Kazuo Ishiguro”とその作品について、WorldCatで検索してみました。
(検索ツールはWorldCat Discoveryを使用)
著者Kazuo Ishiguroで検索すると、2,792件のヒットがありました。中には、書籍はもちろん、小説を原作としたオーディオブックや映画のDVD、さらには作詞を担当した曲のCD、脚本を担当した映画のDVDもあります。
作詞を担当したCD、脚本を担当した映画の書誌画像
所蔵館数ランキング
順位 |
タイトル |
所蔵館数 |
1位 |
The Remains of the Day |
6,269館 |
2位 |
Never Let Me Go |
5,694館 |
3位 |
When We Were Orphans |
3,116館 |
4位 |
The Buried Giant |
3,116館 |
5位 |
An Artist of the Floating World |
2,568館 |
6位 |
The Unconsoled |
2,455館 |
7位 |
A Pale View of Hills |
2,179館 |
Kazuo Ishiguro作品の中では、イギリスの最も権威ある文学賞であるブッカー賞を受賞した、『日の名残り』がもっとも多くの図書館に所蔵されていることがわかります。続く『わたしを離さないで』は、日本や海外で広く映像化/舞台化されています。
また、Kazuo Ishiguro作品は実に様々な言語に翻訳されて読まれています。ドイツ語、スペイン語、イタリア語などに加え、アラビア語やタイ語、さらにはペルシア語、ヘブライ語、カタロニア語など、普段日本人が接する機会の少ない言語にも翻訳されています。
アラビア語版『日の名残り』、タイ語版『わたしを離さないで』
Kazuo Ishiguroに関連する論文・記事は5,452件あり、現代英文学全般の一部として取り上げられるだけでなく、1冊全てKazuo Ishiguroをテーマとした書籍もあります。
いかがでしたか?
この機会に小説だけでなく、研究資料や映画や音楽などを通じて、是非様々なKazuo Ishiguroに触れてみてはいかがでしょうか。
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●○ OCLCサービス紹介 ○●
– EZproxy –
WorldCat Discovery Services、WorldShare Interlibrary Loanなど、OCLCが数々のサービスを提供していることはよく知られていますが、OCLCが業界トップのリモートアクセス認証ソフトウェアEZproxyを提供していることはご存知でしょうか?
EZproxyを利用すれば、自宅や出張先など図書館の外にいても、また時間を問わず、図書館が契約している電子コンテンツ(電子ジャーナル、電子書籍、データベース等)へアクセスできるようになります。図書館は、EZproxyをインストールしたサーバーを用意するだけで、利用者が個別に設定を行う必要はありません。図書館向けの利用者サービス向上ツールとして、2008年よりOCLCが提供しており、世界で4,000以上の図書館に使われています。
EZproxyは、常にユーザビリティとセキュリティ改善に取り組み、信頼できるコンテンツへ簡単にアクセスできるようお手伝いをします。EZproxyについてもっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧いただくか、ページ末尾のお問い合わせ先までご連絡ください。
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●○ OCLCパートナー紹介○●
– Wikimediaとのコラボレーションの歴史 –
OCLCは以前より、世界の様々な団体とコラボレーションを行い、イノベーションの糧としてきました。
Wikipediaで知られるウィキメディア財団(Wikimedia Foundation, Inc.)も、その一つです。ウィキメディア財団は、サンフランシスコに拠点を置く非営利の公益法人で、資料共同編集事業の全内容を、無償で社会に提供することを主な活動としています。
OCLCとウィキメディア財団のコラボレーションの歴史から、いくつかのトピックをご紹介します。
Wikimediaとの人的交流
OCLC Research 上級メンバーのメリリー・プロフィットは、ウィキペディアン(ウィキペディアの執筆者・編集者)としても活動しており、OCLC初のウィキペディアン・イン・レジデンス(Wikipedian-in-Residence、招聘ウィキペディアン)プログラムの開発にも協力しました。2012年に初めてOCLCに招聘されたウィキペディアン・イン・レジデンス、マックス・クライン氏は、Wikipediaにおける図書館のメタデータ活用のモデル化に取り組み、その成果として、バーチャル国際典拠ファイル(VIAF identifiers)が、複数のWikimediaプロジェクトで広く使われるようになりました。
WikipediaへWorldCatを引用・リンク
参考文献と信頼できるソースは、Wikipediaエディターが事実確認を行うのに欠かせません。また、調べているトピックを深く掘り下げたい読者に、更に興味を引く資料を提供するのにも役立ちます。しかしながら、参考文献の書誌情報を追加するには、文字の打ち直し等の再編集が必要なことが多々あります。
そこでOCLCとウィキペディア図書館は、WorldCat Search APIを使用している図書館がWorldCat書誌情報の引用・リンク作成を、Wikipedia上で簡単に行えるようにしました。
この引用ツールはWikipediaのビジュアルエディターインターフェースと組み合わされ、今ではISBNまたはISSN等の識別番号だけで、引用を生成することができるようになりました。
Wikipediaの記事を図書館コミュニティが充実させるプロジェクト
2016年、OCLCの「公共図書館とWikipediaの提携を推進するプロジェクト」がthe Knight News Challenge for Librariesの助成対象に認められました。
翌2017年3月には、ウィキメディア財団からの助成を受け、ウィキペディアン・イン・レジデンスとしてモニカ・センガル-ジョーンズ氏をOCLCに招き、この“Wikipedia + Libraries: Better Together”プロジェクトを推進しました。このプロジェクトは、OCLCのWebJunctionプラットフォームを利用して、数百の図書館員にWikipediaを編集するトレーニングを行います。そして今度は各図書館コミュニティのメンバーの手でWikipediaの記事をより充実させるイベントを行ってもらうのです。このプロジェクトによる学習プログラムは、現在も続いています。
ウィキペディア図書館代表のジェイク・オロウィッツ氏は「OCLCは図書館業界のリーダーとして、図書館及び図書館員とのつながりを通して、またキュレートされたデータとサービスを通して、レファレンスの専門知識を、Wikipediaに提供してくれます。Wikipediaは信頼できる引用があってこそ成立しますし、Wikipediaのエディターが、WorldCatに由来する莫大な、質の高い知的資源を利用できるになることにワクワクしています。我々が共通のミッションに向けて図書館と共働すれば、win-winの関係を築くことができます。」と述べています。
OCLCは既にいくつかのプロジェクトをウィキメディア財団とともに成功させてきましたが、今後も更にコミュニティの図書館を発展させるために、共働する道を探し続けます。
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●○ イベント○●
参加申込締切が迫っております!2017 OCLC アジア・パシフィック地域会議(APRC)
OCLCがアジア太平洋地域各国の図書館向けに年一回開催する国際会議、OCLC アジア・パシフィック地域会議(APRC)が、本年11月29日(水)~30日(木)、早稲田大学国際会議場にて行われます。
参加申込締切が迫っております(クレジット決済:11/12(日)、請求書払い:11/10(金))。
是非、お早めにお申込みください。
<APRC会議 開催概要>
日時 平成29年11月29日(水)9:00~17:00 (レセプション 17:30―)
日時 平成29年11月30日(木)9:00~15:30
会場 早稲田大学国際会議場 (東京都新宿区西早稲田1-20-14)
参加費* 通常価格 OCLCメンバー館 $185 / OCLC非メンバー館 $225
*参加費用には、会議参加費、昼食(2日分)、レセプション参加費が含まれます。
お申込み方法
<クレジット決済>
下記のサイトから、ご自身でお申込みいただけます。
http://www.oclc.org/en/events/councils/2017-18/asia-pacific-regional-council-meetings-home/registration.html
申込締切:11月12日(日)
<請求書払い>
下記申込フォームをご記入いただき、弊社OCLCセンターまでメール(oclc@kinokuniya.co.jp)またはFAX(03-6420-1359)にてお送りください。
弊社にて申込手続きを行い、11月12日申込締切後に円価にて請求させていただきます。
2017APRC会議参加申込書.doc
申込締切:11月10日(金)OCLCセンター必着
※お申込み方法によって締切日が異なりますので、ご注意ください。
紀伊國屋書店 特設サイト
OCLC 特設サイト
ご案内パンフレット 2017 OCLC アジア・パシフィック地域(APRC)会議 開催のご案内
ご不明な点がございましたら、弊社営業担当、またはOCLCセンターまでお気軽にお問い合わせください。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
(紀伊國屋書店 OCLCセンター)
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株式会社紀伊國屋書店 OCLCセンター
電話:03-6910-0514 e-mail:oclc@kinokuniya.co.jp