2026年3月11日付けで、米国の非営利出版社Annual Reviews(日本販売総代理店:株式会社紀伊國屋書店)による、世界の図書館員、出版社、ベンダー向けの電子マガジン「Katina」に、日本のオープンアクセス(OA)の現状について紹介する記事が掲載されています。著者は、船守 美穂 先生(国立情報学研究所 オープンサイエンス基盤研究センター 特任研究員/鹿児島大学附属図書館 オープンサイエンス研究開発部門 部門長 特任教授)です。
記事概要
OAは、研究成果を社会へ還元し、学術の発展を支える重要な仕組みです。欧米では、学術雑誌の電子化に伴い、学術情報流通の大きなビジネスモデルの変革が必要とされる中、OAを過去四半世紀かけて数段階にわたり発展させてきました。しかし、日本ではその理念が十分に共有されないまま制度導入が先行し、OA政策の実施にあたって、国内の研究者や図書館の間で混乱が生じていると船守先生は指摘されます。
本記事は、日本の OA が「方向性を見失った」と言われる理由を、日本特有の制度背景・歴史・国際比較の観点から解説します。そして最終的には、単に海外のOA義務化のトレンドに追随するのではなく、日本の研究環境に本当に必要なOAモデルとは何か、再考する必要があると結論付けています。
※本概要は当社による要約です
紹介記事の詳細情報
原文:船守美穂「How Japan Lost the Plot on Open Access」、Katina Magazine、2026年3月11日
https://katinamagazine.org/content/article/open-knowledge/2026/how-japan-lost-the-plot-on-open-access
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著者情報
船守美穂(博士(工学))
国立情報学研究所 特任研究員 (funamori@nii.ac.jp)
オープンサイエンス基盤研究センター
鹿児島大学 特任教授 (funamori@lib.kagoshima-u.ac.jp)
附属図書館 オープンサイエンス研究開発部門 部門長
KGOS|鹿児島オープンサイエンス-鹿児島の知×地×智を結ぶ
URL: https://www.lib.kagoshima-u.ac.jp/kgos/
URL: http://researchmap.jp/funamori/
Katinaとは、社会にとっての図書館員の価値について取り上げ、信頼できる知識の管理者としての図書館員の役割を高めるための電子マガジンです。創刊年の2025年はOAとして提供され、2026年以降はSubscribe to Open(S2O)モデルを通じて提供される予定です。創刊から間もなく、多くの図書館様にとって評価や導入検討の途上にある製品のため、幅広くご利用いただけるよう2026年については昨年に引き続きOAとして提供しています。
今年度はOAでの提供となりますが、来年度以降も安定的にサービスを継続するためにS2Oの取組にご協力いただけますと幸いです。
Annual Reviewsについて
Annual Reviewsは、米国カリフォルニア州パロアルト市にある非営利の学術出版社です。1930年にスタンフォード大学の化学研究者であったJ.ミュレイ・ラック教授により創始されました。Annual Reviewsの代表的なタイトルである、Annual Review of Biochemistryをはじめ、計51分野の年次レビュージャーナルは、各分野の最新動向や周辺分野の動向を概観するために全世界の研究者・学生や企業の皆様に利用され、高い被引用数を誇ります。
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