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Richard Wagner Online

リヒャルト・ワーグナー・オンライン

関連ワード: 更新日:2022.01.20

提供元

Brill

概要

世界有数のリヒャルト・ワーグナー・コレクションを有するチューリッヒ中央図書館(Zentralbibliothek Zürich)所蔵、19世紀のワーグナー関連文献を収録します。19世紀のワーグナー関連文献、ワーグナーの自伝「わが生涯」(1870-1880年)、恋人のマティルデ・ヴェーゼンドンク(Mathilde Wesendonck)著”Complete Published Writings”より構成されます。

ワーグナー関連の文献は膨大で、イエス・キリストを除くいかなる人物よりも多くのことが書かれたともいわれます。特に晩年と死後数年間の文献には,彼の生涯と作品に関する最も重要な著作が含まれており、本データベースでは入手困難なこれらの著作を多数収録します。収録コンテンツはドイツ語もしくはフランス語で書かれています。

※本データベースはページイメージからの全文検索はできません。書誌情報から検索することができる他、ブラウズ機能を使ってコンテンツを探していただくことができます。

Richard Wagner Online

概要

ヨーロッパのワーグナー関連文献

世界有数のワーグナー・コレクションを有するチューリッヒ中央図書館所蔵より、19世紀のワーグナー関連文献を幅広く収録します。ワーグナー関連の最初期の著作であるフランツ・リスト著“Lohengrin et Tannhäuser”やリストの友人Joachim Raff著“Die Wagnerfrage”(1854年)から、19世紀末にオランダで創刊され、ワーグナーとその芸術だけに焦点を当てた雑誌“Maandblad voor muziek”(月刊音楽雑誌)まで、ヨーロッパのワーグナー関連の文献のあらゆる領域をカバーします。

特に重要なのは、Mary Burrellの伝記の断片です。Burrellは初期の重要なワーグナー研究者ですが、早く亡くなったため、彼女が手掛けたワーグナーの伝記は1834年まででしたが、彼女の夫が妻の業績を記念して大型愛蔵版100部を出版しました。ここには当時としては驚くべき品質の重要な文書の複製が掲載されており、ワーグナー研究史上、最も希少かつ高価な著作の1つです。本データベースでは、同著を、他の数多くの初期ワーグナー関連の希少文献と共に提供します。

収録タイトルはBrill社サイトをご参照ください。

自伝「わが生涯」

ワーグナーの自伝“Mein Leben”(わが生涯)(1870-1880)は、ワーグナーの音楽史を記録する最重要著作の1つであり、初版は19世紀の出版物の中で最も希少なタイトルでもあります。本データベースの収録は、チューリッヒ中央図書館が所蔵する複製を原本としています。

‘Die in diesen Bänden enthaltenen Aufzeichnungen sind im Laufe verschiedener Jahre von meiner Freundin und Gattin, welche mein Leben von mir sich erzählt wünschte, nach meinen Diktaten unmittelbar niedergeschrieben worden. (・・・中略) Da der Wert der hiermit gesammelten Autobiographie in der schmucklosen Wahrhaftigkeit beruht・・・’

(ここに収められている記録は私が口述筆記したもので、私の人生の物語を聞きたいと願った友人とその妻によって、書き留められたものだ。ここにまとめられた自伝の価値は、ありのままの真実にある)

序文の記載にも関わらず、「わが生涯」には事実と虚偽が混在しています。それでもワーグナー自身が「ありのままの事実」として記録した同著は、その主観性ゆえに、彼の人生と業績の記録した重要な年代記としての価値を持ちます。

同著の最終巻である第4巻が完成したのは1880年でしたが、自伝は1864年にワーグナーがバイエルンの若き王からミュンヘンに呼び出されるところで終わっています。

マティルデ・ヴェーゼンドンクの著作

マティルデ・ヴェーゼンドンク(1828-1902)は、ワーグナーとの交際と、ワーグナーに書き贈った5篇の詩“Wesendonck-Lieder”で知られています。また「トリスタンとイゾルデ」や「ワルキューレ」の詩は彼女が書いたと考えられていますが、これらの作品への関心はもっぱらワーグナーに寄せられました。1904年に発行された二人の有名な書簡集“Richard Wagner an Mathilde Wesendonck”でも、マティルデが書いた手紙はワーグナーの妻コジマ(Cosima)によって破棄されたため、ほとんど掲載されていません。

本データベースでは、顧みられることのなかったマティルデの著作の初版本をファクシミリ・イメージで収録します。マティルドの著作は、少部数で出版され、わずかな数が世界の図書館に所蔵されるのみですが、ここではその最大のコレクションを所蔵するチューリッヒ中央図書館とチューリッヒ市立公文書館(マティルデの遺産の大部分を保有)の所蔵資料中心に収録、マティルデ関連の単一コレクションとしては最大規模となります。マティルデがいなければ、19世紀の音楽史はまったく違ったものになっただろう、というのが評者の一般的な見解であり、マティルデを理解することは、ワーグナーを理解することにつながります。

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