世界有数の図書館、公文書館等が所蔵する19世紀の貴重な資料から史料的価値の高いものをデジタル化して提供するデータベース、Nineteenth Century Collections Online (NCCO)。今回は、”Asia and the West”を取り上げます。本アーカイブは、英米の外交官と宣教師に関係した資料を収録します。
東西文化交流の主役:外交官、宣教師
国際社会において西洋の優位が確立した19世紀、中国を中心とする朝貢体制下にあった東アジア世界はアヘン戦争を境に西洋流の国際貿易体制の受け入れを迫られます。西洋諸国から東アジア諸国に外交官が派遣され、派遣地であるアジア諸国の政治、経済、社会情勢は本国に逐一報告されました。外交官が残したこれらの文書は、19世紀の東西交渉・交流の実情を知る手掛かりとなります。
本アーカイブに収録されている外交資料は、東アジアの32都市・地域の米国在外公館(公使館・領事館)と国務省の往復通信、英国外務省と在日英国公使館の往復通信で、特に米国のものが大きな比重を占めます。世界各地を植民地や保護領とした19世紀のイギリスの動向はこれまでの研究でも数多く取り上げられていますが、国際社会の中でアメリカが焦点となるのは20世紀になってからです。しかし、アメリカがすでに18世紀末から東アジアに外交の拠点を持ち、19世紀を通じて東アジア世界において隠然とした影響力を持っていたことは、本アーカイブ収録の米国外交文書でも示されています。幕末から明治にかけての対日外交ではイギリスが主導権を握っていたものの、アメリカも独自の外交を繰り広げていました。米国外交文書は19世紀米国の対東アジア外交や東アジアを舞台とする米国外交と英国外交の確執、交錯の諸相に光を当てます。
文化・宗教に目を向けると、19世紀の東アジアでは、米国のメソジスト系宣教師がキリスト教布教の主役となりました。本アーカイブではメソジスト系宣教師の定期刊行物や日記を収録します。義和団の乱に代表される排外主義運動の矢面に立たされた宣教師達が遺した資料には、キリスト教布教という枠組みを超えて、当時の政治情勢、社会情勢も記録されています。
米国国務省文書
日本、中国、朝鮮、東南アジアの米国在外公館(公使館、領事館)から国務省への至急報告(despatches)、報告(reports)、国務省から在外公館への訓令(instructions)、米国の日本、中国、朝鮮、タイ公使館から国務省への公信(notes)、国務省から各国公使館への公信を収録します。在外公館を開設した年が異なるため、収録期間は国、都市により異なりますが、古くは1790年から1906年までの外交文書を収録、100余年に亘る米国の対アジア太平洋地域外交政策の全貌を明らかにします。
また公使の至急報告の同封文書(enclosures)も収録、これらの文書は当時の米国の外交政策を多角的に検証し、任国の政治、経済、社会状況を知るのに役立ちます。米国省庁の文書政策変更により在外公館から国務省への報告に統計資料が同封されなくなる1870年までの統計関係資料も収録します。
日本関係文書
- Despatches from U.S. Ministers to Japan, 1855-1906(日本駐在米国公使からの至急報告)
【発信者】
タウンゼント・ハリス(Townsend Harris) |
エリシャ・ライス(Elisha E. Rice) |
ロバート・プルイン(Robert H. Pruyn) |
D.W. スティーヴンス(D.W. Stevens) |
ジョージ・フィッシャー(George S. Fisher) |
リチャード・ハバード(Richard B. Hubbard) |
H.C.ポートマン(H.C. Portman) |
ジョン・スウィフト(John Swift) |
A.L.F. ポートマン(A.L.F. Portman) |
エドウィン・ダン(Edwin Dunn) |
ロバート・ヴァン・ヴァルケンバーグ
(Robert B. Van Valkenburgh) |
フランク・クームス(Frank L. Coombs) |
チャールズ・デロング(Charles E. De Long) |
ジョゼフ・ヘロド(Joseph R. Herod) |
ウィリー・マンガム(Willie P. Mangum) |
アルフレッド・バック(Alfred E. Buck) |
チャールズ・シェパード(Charles C. Shepard) |
ハンティントン・ウィルソン
(Huntington Wilson) |
ジョン・ビンガム(John A. Bingham) |
ロイド・グリスコム(Lloyd Griscom) |
ルーク・ライト(Luke E. Wright) |
|
- Selected Records of the U.S. Legation in Japan, 1855-1912(駐日米国公使館外交文書集成)
開国から明治末年まで、日本の外務担当機関、駐日米国公使館、駐日米国領事館、米国国務省のあいだでは様々な文書が交わされました。本コレクションは米国公使館の国務省宛至急報告、国務省の公使館宛訓令、日本の外務担当機関の米国公使館宛覚書、米国公使館と米国領事館の往復書簡、米国公使館と外国(英仏)公使館の往復書簡等、駐日米国公使館が関わった外交文書を広範囲に収録します。
下関戦争、攘夷運動、戊辰戦争、大政奉還、岩倉使節団、日清修好条規、条約改正、日清戦争、日露戦争、通商、船舶、米・生糸・綿花・砂糖の栽培など、19世紀後半から20世紀初頭までの日米関係及び日本を取り巻く東アジアの国際関係を歴史的に再検証することができます。
「外国人を暴力から保護しなければ米国との友好関係を維持できないことを幕府に強く訴えられたし。」
(スワード国務長官のロバート・プルイン駐日公使宛1862年12月13日付書簡)~”August 23, 1860 – July 19, 1865” p. 82~
「中国の排他的政策から離れ、欧米諸国との自由な貿易と交流という進歩的政策を採用するよう日本に勧告することが得策である」
(ハミルトン・フィッシュ国務長官からデロング駐日公使宛1872年12月30日付書簡)~”October 18, 1872 – August 21, 1873” p. 143~
前年締結された日清修好条規に対しては対欧米攻守同盟の疑いを欧米諸国から持たれた。この書簡も日本と清の接近を警戒するものである。
森山多吉郎からタウンゼント・ハリスへの文書
慶應四年七月の奥羽越列藩同盟の重役5名による米国公使館宛文書“January 28 – December 30, 1868” pp.106-107
- Despatches from U.S. Consuls in Kanagawa, Japan, 1861-1897(神奈川駐在米国領事からの至急報告)
【主題】
神奈川条約 |
米国人宣教師の活動 |
日米修好通商条約 |
米、生糸、綿花、砂糖の栽培と生産 |
幕府が米国以外の列強(英・仏・露・蘭)と
結んだ安政の条約 |
港湾地域における労働と賃金 |
貿易と市況の情報 |
日本人の対外移民 |
米国治外法権下の刑事事件 |
領事裁判 |
関税 |
コレラや天然痘などの伝染病 |
排外主義運動 |
他 |
【発信者】
ジョージ・フィッシャー(George S. Fisher) |
H.W. デイヴィソン(H.W. Davison) |
ジュリアス・スターヘル(Julius Stahel) |
ジョージ・ライス(George E. Rice) |
サミュエル・ライオン(Samuel S. Lyon) |
ウォーレン・グリーン(Warren Green) |
チャールズ・デロング(Charles E. De Long) |
C.R. グレイトハウス(C. R. Greathouse) |
C.O. シェパード(C.O. Shepard) |
ジョージ・スキッドモア(George H. Scidmore) |
ジョージ・ミッチェル(George N. Mitchell) |
W.D. ティロットソン(W. D. Tillotson) |
トーマス・ヴァン・ビューレン(Thomas B. Van Buren) |
N.W. マッキーヴァー(N. W. McIvor) 他 |
- Despatches from U.S. Consuls in Nagasaki, Japan, 1860-1906(長崎駐在米国領事からの至急報告)
【主題】
貿易と市況の情報 |
日本人の労働と賃金 |
米国海外伝道評議会(通称アメリカン・ボード) |
日本のたばこ貿易 |
米、生糸、綿花、砂糖、米国産小麦の栽培と生産 |
日本人の米国西海岸への移民 |
米国治外法権 |
港湾の修復 |
台風や洪水などの天災 |
他 |
【発信者】
ウィリー・マンガム(Wille. P. Mangam)
アレキサンダー・ジョーンズ(Alexander C. Jones)
ジョン・バーチ(John M. Birch)
W.H. アバクロンビー(W. H. Abercrombie)
チャールズ・ハリス(Charles B. Harris) 他
- Despatches from U.S. Consuls in Osaka and Hiogo (Kobe), Japan, 1868-1906大阪・兵庫駐在米国領事からの至急報告)
【主題】
貿易と市況の情報 |
日本の農業機械 |
大阪・向日町間の官営鉄道 |
製靴業 |
米国海外伝道評議会(アメリカン・ボード) |
台風や洪水などの天災 |
日本の造幣局における米ドル不正改鋳 |
日本人の労働と賃金 |
天皇の神戸訪問 |
米西戦争時の武器出荷 |
暴動 |
日本のたばこ貿易 |
京都勧業博覧会 |
日本人の米国西海岸への移民 |
米国大統領による領事ネイサン・ニューイッタ―任命猶予 |
領事裁判 |
米、生糸、綿花、砂糖、米国産小麦の栽培と生産 |
港湾の修復 |
中国と日本における米国特許 |
福沢諭吉の伝記 |
神戸の綿花貿易 |
米国治外法権下の刑事事件 他 |
【発信者】
スコット・スチュワート(J. Scott Stewart) |
ジュリアス・スターヘル(Julius Stahel) |
ポール・フランク(Paul Frank) |
R.H. マックレイ(R. H. Maclay) |
デヴィッド・ターナー(David Turner) |
ジェームズ・ハリス(James Harris) |
ダニエル・ターナー(Daniel Turner) |
T. Mc. F. パットン(T. Mc. F. Patton) |
ネイサン・ニューイッター(Nathan J. Newwitter) |
T. R. ジャーニガン(T. R. Jernigan) |
E.S. ベンソン(E. S. Benson) |
イノック・スミサーズ(Enoch J. Smithers) |
ハンター・シャープ(Hunter Sharp) |
ジェームズ・コネリー(James. F. Connelly) |
ジョン・コネリー(John Connelly) |
サミュエル・ライオン(Samuel S. Lyon) 他 |
- Despatches from U.S. Consuls in Hakodate, Japan, 1856-1878(函館駐在米国領事からの至急報告)
【主題】
アメリカ国旗を掲げたハンブルクの商船の入港 |
民衆の騒擾 |
日米和親条約 |
ドイツ人領事殺害 |
米国船向け牛肉供給に関する日本政府との覚書 |
江差の反税暴動 |
大政奉還と王政復古 |
他 |
【発信者】
エリシャ・ライス(Elisha E. Rice)
C. ダン(A. C. Dunn)
G. H. ハーヴス(G. H. Harves) 他
- Despatches from U.S. Consuls in Yokohama, Japan, 1897-1906(横浜駐在米国領事からの至急報告)
【主題】
輸出入 |
日本人の対外移民 |
関税 |
日本の陸軍と海軍の活動 |
領事館運営に関する諸問題 |
治外法権 |
日清戦争 |
アメリカ人が巻き込まれた民事事件と刑事事件 |
日露戦争 |
他 |
【発信者】
ジョン・ガウェイ(John F. Gowey)
ジョン・マクレーン(John Mc Lean)
エドワード・べローズ(Edward C. Bellows)
ヘンリー・ミラー(Henry B. Miller) 他
- Notes from the Japanese Legation in the United States to the Department of State, 1858-1906(米国駐在日本公使館国務省宛公信)
幕末の遣米使節団から明治時代の歴代駐米公使(大使)まで、日本の歴代駐米外交官が米国大統領や国務長官などの国務省関係者に送った公信を収録します。大半は駐米公使の国務長官宛公信ですが、書記官など駐米公使以外の外交官が送った公信、国務次官補など国務長官以外の国務省関係者宛に送った公信、国務長官の返信、さらには日米間の覚書、合意文書も収録します。
条約交渉、関税、貿易、犯罪人引渡、公海上の船舶の権利、輸送、科学、契約労働、移民、米国の対日経済・軍事支援、日露戦争後のポーツマス条約など、文書で取り上げられている主題は広範囲に及び、幕末から明治にかけての日米関係を知ることができます。
【収録文書の一例】
万延元年遣米使節団の新見豊前守正興、村垣淡路守範正、小栗豊後守忠順のルイス・キャス国務長官宛書簡 |
リンカーン大統領の書簡 |
慶應三年遣米使節団の小野友五郎、松本寿太夫のスワード国務長官宛書簡とスワード長官の返信 |
駐米公使森有礼のフィッシュ国務長官宛書簡 |
駐米公使高木三郎のフィッシュ国務長官宛書簡 |
駐米公使矢野二郎のフィッシュ国務長官宛書簡 |
駐米公使吉田清成のフィッシュ国務長官宛書簡 |
駐米公使吉田清成のエヴァーツ国務長官宛書簡 |
駐米公使寺島宗則のフリーリングハイゼン国務長官宛書簡 |
駐米公使九鬼隆一のフリーリングハイゼン、バヤード国務長官宛書簡 |
駐米公使陸奥宗光のブレイン国務長官宛書簡 |
駐米公使建野郷三のブレイン、フォスター、グレシャム国務長官宛書簡 |
駐米公使星亨のシャーマン国務長官宛書簡 |
駐米公使小村寿太郎のヘイ国務長官宛書簡 |
駐米公使高平小五郎のヘイ、ルート国務長官宛書簡 |
駐米公使館員日置益のヘイ、ルート国務長官宛書簡 |
駐米大使青木周蔵のルート、ベイコン国務長官宛書簡 |
- Minutes of Treaty Conferences between U.S. and Japanese Representatives, and Treaty Drafts, 1872
(1872年日米条約会議議事録、条約草案)
中国関係文書
- Despatches from U.S. Ministers to China, 1843-1906(中国駐在米国公使からの至急報告)
【発信者】
カレブ・カシング(Caleb Cushing) |
ルイス・キャス(Lewis Cass) |
アレキサンダー・エヴァレット
(Alexander H. Everett) |
C.K. ストリブリング(C.K. Stribling) |
ジェームズ・ビドル(James Biddle) |
アンソン・バーリンゲーム
(Anson Burlingame) |
ピーター・パーカー(Peter Parker) |
J. ロス・ブラウン(J. Ross Browne) |
ジョン・デーヴィス(John W. Davis) |
フレデリック・ラウ(Frederick F. Low) |
チャールズ・ブラッドレー
(Charles William Bradley) |
ベンジャミン・アヴリー(Benjamin P. Avery) |
J.A. グリスウォルド(J.A. Griswold) |
チェスター・ホルコンブ(Chester Holcombe) |
エドワード・カニンガム(Edward Cunnigham) |
ジョージ・スワード(George F. Seward) |
ハンフリー・マーシャル(Humphrey Marshall) |
ジェームズ・アンゲル(James B. Angell) |
ラザフォード・オールコック(Rutherford Alcock) |
R.W. シューフェルト(R.W. Shufeldt) |
E.C. ブリッジマン(E.C. Bridgeman) |
ジョン・ラッセル・ヤング(John Russell Young) |
ロバート・レイン(Robert M.M. Lane) |
イノック・スミサーズ(Enoch J. Smithers) |
マシュー・ペリー(Matthew C. Perry) |
チャールズ・デンビー(Charles Denby) |
ジョン・バウリング(John Bowring) |
ウィリアム・ロックヒル
(William W. Rockhill) |
M.M. フィッシュ(M.M. Fish) |
E.H. コンガ―(E.H. Conger) |
カレブ・ジョーンズ(Caleb Jones) |
H.G. スクワイアーズ(H.G. Squires) |
ウィリアム・リード(William B. Reed) |
H.H. ラウリー(H.H. Lowry) |
アルバート・フリーマン(Albert S. Freeman) |
ウィリアム・ベインブリッジ
(William E. Bainbridge) |
S. ウェルズ・ウィリアムズ(S. Wells Williams) |
ジョン・ガードナー・クーリッジ
(John Gardner Coolidge) |
ジョン・ウォード(John E. Ward) |
他 |
- Selected Records of the U.S. Legation in China, 1849-1931
(中国駐在米国公使館外交文書集成)
- Despatches from U.S. Consuls in Amoy, China, 1844-1906
(厦門駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Antung, Manchuria, China, 1904-1906
(安東駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Canton, China, 1790-1906
(広東駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Chefoo, China, 1863-1906
(芝罘駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Chinkiang, China, 1864-1902
(鎮江駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Chunking, China, 1896-1906
(重慶駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Foochow, China, 1849-1906
(福州駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Hangchow, China, 1904-1906
(杭州駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Hankow, China, 1861-1906
(漢口駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Hong Kong, 1844-1906
(香港駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Macao, China, 1849-1869
(澳門駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Mukden, Manchuria, China, 1904-1906
(奉天駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Nanking, China, 1902-1906
(南京駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Newchwang, Manchuria, China, 1865-1906
(牛荘駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Ningpo, China, 1853-1896
(寧波駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Shanghai, China, 1847-1906
(上海駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Swatow, China, 1860-1881
(汕頭駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Tientsin, China, 1868-1906
(天津駐在米国領事からの至急報告)
- Notes from the Chinese Legation in the United States to the Department of State, 1868-1906(米国駐在中国公使館国務省宛公信)
【主題】
条約港と南京条約の適用 |
自由港の問題 |
アヘン貿易とアヘン戦争 |
アロー号戦争 |
米国その他の国々への中国人の移民 |
清末の革命運動 |
通商活動 |
砲艦外交 |
台湾に関する報告 |
領事裁判 |
1812年の米英戦争直前のイギリスによる米国船員の徴用 |
揚子江流域における米軍増強の必要性 |
海賊 |
義和団の乱の戦後賠償 |
広西・雲南地域・海南島における暴動 |
ジェネラル・シャーマン号事件襲撃と船員虐殺 |
広東・漢口鉄道の敷設 |
米国艦隊による朝鮮への報復遠征 |
洪水、飢饉、伝染病 |
中国系貿易会社の活動 |
1897年の膠州湾占領その他のドイツ人による山東半島での行動 |
大豆の貿易 |
アメリカ人宣教師の活動 |
太平天国の乱 |
1898年の黄河の洪水 |
日清戦争 |
1898年の旅順占領その他のロシア人による中国北部と満州での行動 |
排外主義運動 |
日露戦争時の日本人とロシア人の活動 |
天津教案 |
揚子江の通商と航行 |
烟台暴動 |
米国海軍の砲艦と揚子江の河川警備 |
上海フランス租界の暴動 |
治外法権 |
揚子江流域・四川の騒擾 |
苦力(中国人低賃金労働者) |
成都の暴動 |
米、茶、生糸の生産と貿易 |
古田教案 |
麻、塩、生糸、ルバーブ、銅、鉄の貿易統計 |
米国製品不買運動 |
米国以外の国々の砲艦の動向 |
電信の敷設 |
宣教師と中国人キリスト教徒の保護 |
中国の教育使節団の米国派遣 |
米国船の座礁 |
日本と台湾の関係 |
1884年のフランスの福州遠征 |
中国の最初の鉄道(呉淞鉄道)敷設 |
米国の中国人移民制限に対する中国人の反応 |
日露戦争 |
義和団の乱 |
汕頭の条約港指定 |
鉄道敷設 |
外国人による商館、居住地の建設 |
捕鯨船など米国船の座礁・遺棄・乗組員の暴動 |
米国、英国その他の外国船舶の来港 |
中国人のハワイ及び南北アメリカへの移民 |
採炭・港湾施設 |
中国近海におけるCSSアラバマ号の略奪行為 |
漢江の通商 |
米西戦争時におけるエミリオ・アギナルド他フィリピン人反乱者の動向 |
ドイツ領事の活動 |
苦力貿易 |
大沽砲台の問題 |
朝鮮関係文書
- Despatches from U.S. Ministers to Korea, 1883-1905(朝鮮駐在米国公使からの至急報告)
【発信者】
ルシウス・フット(Lucius H. Foote) |
オーガスティン・ハード(Augustine Heard) |
ジョージ・フォーク(George Foulk) |
ホレース・アレン(Horace N. Allen) |
ウィリアム・パーカー(William H. Parker) |
ジョゼフ・ヘロド(Joseph R. Herod) |
ウィリアム・ロックヒル(William W. Rockhill) |
ジョン・シル(John M.B. Sill) |
ヒュー・ディンスモア(Hugh A. Dinsmore) |
ウィリアム・フランクリン・サンズ(William Franklin Sands) |
チャールズ・シャイエ・ロング(Charles Chaille-Long) |
エドウィン・モーガン(Edwin V. Morgan) |
- Despatches from U.S. Consuls in Seoul, Korea, 1886-1906(ソウル駐在米国領事からの至急報告)
- Notes from the Korean Legation in the United States to the Department of State, 1883-1906
(米国駐在朝鮮公使館国務省宛公信)
東南アジア関係文書
- Despatches from U.S. Ministers to Siam, 1882-1906(シャム駐在米国公使からの至急報告)
【発信者】
ジョン・ハルドマン(John A. Haldeman) |
ロバート・ボイド(Robert M. Boyd) |
ジェーコブ・チャイルド(Jacob T. Child) |
ジョン・バレット(John Barrett) |
S.H. ボイド(S.H. Boyd) |
ハミルトン・キング(Hamilton King) |
ルイス・イートン(Lewis A. Eaton) |
|
- Selected Records of the U.S. Consulate in Bangkok, Siam, 1856-1912(バンコク駐在米国公使館外交文書集成)
- Despatches from U.S. Consuls in Bangkok, Siam, 1856-1906(バンコク駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Batavia, Java, Netherlands East Indies, 1818-1906
(ジャワ・バタヴィア駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Padang, Sumatra, Netherlands East Indies, 1853-1898
(スマトラ・パダン駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Iloilo, Philippine Islands, 1876-1886
(フィリピン・イロイロ駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Manila, Philippine Islands, 1817-1899(フィリピン・マニラ駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Saigon, Vietnam, 1889-1906
(サイゴン駐在米国領事からの至急報告)
- Despatches from U.S. Consuls in Singapore, Straits Settlements, 1833-1906
(シンガポール駐在米国領事からの至急報告)
- Notes from the Siamese Legation in the United States to the Department of State, 1876-1906(米国駐在タイ公使館国務省公信)
その他の米国資料
- Records Relating to the United States Surveying Expedition to the North Pacific Ocean, 1852-1863.
(米国の北太平洋遠征関連資料)
- History of the Philippine Insurrection Against the United States, 1899-1903, and Documents Relating to the War Department Project for Publishing of History, 1899-1903
(アメリカに対するフィリピンの反乱の歴史とアメリカ陸軍省の歴史出版プロジェクトに関する文書)
英国外務省文書
英国外務省 本省一般政務文書 日本ファイル
- British Foreign Office: Japan Correspondence, 1856-1905
- British Foreign Office: Japan Correspondence, 1906-1913: Dominance of the Genro
- British Foreign Office: Japan Correspondence, 1914-1923: Emergence of Japan as a Pacific Power
本コレクションは、英国公文書館所蔵の外務省文書のうち、領事館が開設された幕末から大正末期までの日本関係通信文書(文書番号FO371)を収録します。中心となる資料は、駐日英国公使館と英国外務省との往復通信で、幕末から大正時代までの約70年間、近代国家への道を歩む日本にとって外交の最重要パートナーであった英国の外交当事者が日本の国内事情、国際事情をどのように観察、分析し、外交立案に繋げたのか、そのプロセスが明らかになります。通商問題を管轄していた領事の報告内容は、政治・外交関係のみならず、通商から社会全般にまで及び、外国人の視点を通して当時の日本の社会経済事情を伝えます。
本コレクションは、Scholarly Resourcesのマイクロフィルムをデジタル化したものです。
「大君は最高統治権を自発的にミカドに返還し、ミカドは長きにわたり大君に委任してきた権力を再び掌握することになりました。」
(パークス公使のスタンリー外相宛1867年11月27日付書簡)~”Foreign: Volume 82:1” p. 242 – ~
大政奉還を本国に伝える長文の書簡の冒頭部分
「横浜で西郷吉之助と会う機会がありました。その際、大君とその支持者に対して厳格な処罰を行なえば、新政府に対する欧米諸国の評判を損ねることになるだろうと勧告しました。」
(パークス大使のスタンリー外相宛1868年5月2日付書簡)~”Volume 93:189” p. 109 – ~
江戸城明け渡しを巡る交渉が行われている中、西郷と面談したことを伝える書簡の冒頭部分
「サトウ氏が鹿児島を訪問し、薩摩による反乱の勃発の原因と西郷が運動の指導者になるに至った経緯について、同地から私に送付した解説を同封した先の書簡に関して、長崎に帰還したサトウ氏が・・・」
(パークス公使からダービー外相宛1877年3月12日付書簡)~”Volume 217:1” p. 96 – ~
西南戦争について報告する書簡の冒頭部分と現地を視察したアーネスト・サトウの覚書の冒頭部分
「大惨事であるにもかかわらず、人々が落ち着きをもって、あるいは快活にこれを受け止めていることは、ヨーロッパ人にとって驚くべきことである。」
(マーティン・ドーメン副領事からF.O.アダムズ宛1872年4月5日付書簡)~”Volume 153:1” p.29 ~
東京で火事が発生した後、府知事を訪問し助言をしたことを報告する書簡の一節
宣教師関係資料
メソジスト監督教会中国・日本・朝鮮派遣宣教師書簡集
- Missionary Files: Methodist Episcopal Church Missionary Correspondence, 1846-1912 (China, Japan, Korea)
- Missionary Files: Methodist Episcopal Church Missionary Correspondence, 1912-1949 (China, Japan, Korea)
19世紀、アメリカが西部開拓を進める中、宗教、とりわけ福音主義プロテスタント教会が国家統合の紐帯の役割を果たしました。プロテスタント各派は西部フロンティアでの布教と並行して、海外への宣教師を派遣、中でもメソジスト監督教会(後のメソジスト教会)は意欲的で、1840年代には中国に宣教師を派遣しています。他の地域の宣教師同様、アジアに派遣された宣教師は西洋の知識の普及に努め、学校、孤児院、病院の建設を通じて派遣先の生活水準の向上に一役買うなど、複合的な役割を果たしました。その一方で、義和団の乱に代表される排外主義運動にもさらされることになりました。
本コレクションの収録書簡の中で、宣教師は日常の事務的やり取りを超えて、布教活動を通じて出会った様々な文化的経験を通して、アジアの文化と民族、欧米とアジアの文化的差異等、深い考察を加えています。
【宣教師】
ヘンリー・アペンゼラー(Henry G. Appenzeller) |
W.C. キッチン(W.C. Kitchin) |
ジェームズ・バシュフォード(James W. Bashford) |
ジェームズ・ランバス(James William Lambuth) |
アーサー・D・ベリー(Arthur D. Berry) |
キャロル・ロング(Carrol S. Long) |
チャールズ・ビショップ(Charles Bishop) |
ロバート・マクレイ(Robert Samuel Maclay) |
アーヴィン・コレル(Irvin H. Correll) |
ヘンリー・シュワルツ(Henry B. Schwartz) |
ジョージ・エルマー(George Elmer) |
ジュリアス・ソーパー(Julius Soper) |
フレデリック・ヘッケルマン(Frederick W. Heckelman) |
D.S. スペンサー(D. S. Spencer) |
チャールズ・アイグルハート(Charles W. Iglehart) |
W.S. ウォルデン(W. S. Worden) |
アジア関係書籍・雑誌
- Missionary and Socio-Economic Journals 1845-1941
19世紀半ばから20世紀半ばにかけて刊行されたアジア関連書籍、宣教師が発行した雑誌、アジアに関する各種雑誌を収録します。
【収録雑誌】
Bangkok Calendar |
Journal of the China Branch of the Royal Asiatic Society |
The Chinese Social and Political Science Review |
Journal of the North-China Branch of the Royal Asiatic Society |
The Far-Eastern Review |
Mélanges Asiatiques |
Journal of the Ceylon Branch of the Royal Asiatic Society |
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英米の外交官と宣教師に関する資料を収録する本アーカイブは、19世紀東アジアにおける西洋の位置付を政治と民間の双方のレベルから歴史的に再構成する上で、極めて大きな価値を持ちます。
(センゲージ ラーニング株式会社)
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