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【新宿本店3Fアカデミック・ラウンジ】鷲見洋一先生、特別講義 『編集者ディドロ』と「百科全書」の図版の世界

2023.05.11

【新宿本店3Fアカデミック・ラウンジ】鷲見洋一先生、特別講義 『編集者ディドロ』と「百科全書」の図版の世界

【日時】 2023年6月9日(金) 18:00~19:30(開場=17:40)
【場所】 紀伊國屋書店新宿本店 3階アカデミック・ラウンジ

【内容紹介】
第74回読売文学賞[研究・翻訳部門]受賞作
『編集者ディドロ――仲間と歩く『百科全書』の森』

18世紀フランスが生んだ、世紀の大事業『百科全書』。全28巻、300名近い執筆者、20年を超す編集作業……。この壮大なプロジェクトは、いかにして計画され、幾多の苦難を乗り越えて、実現したのか?  そして「編集長」を務めた思想家ディドロと、それを支えた「結社(ソシエテ)」の仲間たちとの連帯の物語。
この「出版」という一大事業を通して、彼らが追い求めた「共感の唯物論とは?
18世紀フランス研究の第一人者である鷲見洋一先生が、膨大な資料と最新研究を博捜。200点近い多彩な図版を駆使して、この壮大な出版プロジェクトの全貌と未来を名調子で描き出した本書をテーマにした特別講義です。とりわけ本書の白眉である、第9章「身体知のなかの図版」をメインに、誌面に登場する数々の図版をご覧いただきながら、皆さまと一緒に「百科全書」の世界をひもときます。

【参加方法】
無料でご観覧いただけるイベントです。サイン会にご参加いただけるお客様はイベント当日、対象書籍をご購入くださいませ。

◆着席でのご参加:本ページにて事前にご予約のうえ、イベント当日は会場にお越しください。
★ 申込~参加の手順 ★
①本ページにて「着席参加」を申し込む。
②会場受付にてお名前をお知らせ下さい。

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【講師紹介】

鷲見洋一(すみ・よういち)
1941年生まれ。フランス文学・思想・歴史。慶應義塾大学名誉教授。慶應義塾大学大学院博士課程修了、モンペリエ大学大学院で文学博士号取得。慶應義塾大学教授、同大学アート・センター所長を歴任。著書に『翻訳仏文法』上下(ちくま学芸文庫)、『『百科全書』と世界図絵』(岩波書店)、『一八世紀 近代の臨界 ディドロとモーツァルト』『いま・ここのポリフォニー』(共に、ぷねうま舎)ほか。編著に『モーツァルト』全4巻(共編、岩波書店)、 訳書にロバート・ダーントン『猫の大虐殺』(共訳、岩波書店)、『ドゥニ・ディドロ著作集 第4巻 美学・美術 付・研究論集』(共訳、法政大学出版局)ほか。

【書籍情報】
書名:編集者ディドロ――仲間と歩く『百科全書』の森 (平凡社)
仕様:46判上製/896頁  刊行:2022年4月刊行 定価:5280円(税込)
ISBN:978‐4‐582‐70363‐4 装丁:守先正
《目次》
第1章 『百科全書』前史/第2章 『百科全書』刊行史/第3章 編集者ディドロの生涯
第4章 商業出版企画としての『百科全書』/第5章 『百科全書』編集作業の現場
第6章 「結社」の仲間さまざま/第7章 協力者の思想と編集長の思想
第8章 図版の世界/第9章 身体知のなかの図版

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◆ドゥニ・ディドロ(Denis Diderot)
1713‐1784。フランスの哲学者、美術批評家、作家。驚くべき多方面の分野で重要な著作を残した。18世紀の啓蒙思想の時代にあって、ジャン・ル・ロン・ダランベールとともに百科全書の編集にあたる。いわゆる百科全書派の中心人物。編集にあたっては、編集方針の確定、執筆者への依頼、校正、諸関係への交渉、そして本人自身の項目執筆など、八面六臂の活躍をみせる。
◆百科全書とは?
ディドロとダランベールを編集責任者とし、264人の執筆者の協力によって成立したフランス18世紀の大百科事典。二つ折判(縦40センチ・横25センチ)で、本文17巻、図版11巻からなり、ル・ブルトンを中心とする連合出版社から発刊された。まず1750年10月に〈趣意書〉8000部を配布して予約購読者をつのったのち、本文は51年6月から66年1月中旬~3月末にかけて、次いで図版は62年1月から72年にかけて、それぞれ刊行を完了した。この間、宮廷内の反動派、イエズス会、ジャンセニスト、反動的文筆家たちの露骨な策動があったにもかかわらず、最初1000人だった購読者は、最後には4000人にまで膨れあがった。ディドロ、ダランベールを中心に集まった項目執筆者たちは、通常〈百科全書派〉と呼ばれている。
『世界大百科事典』(平凡社)より