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【新宿本店アカデミック・ラウンジ】五感で楽しむ宮沢賢治 ― 料理、音楽、鉱石、やまなし、絵本 ―

2023.11.02

【新宿本店アカデミック・ラウンジ】五感で楽しむ宮沢賢治 ― 料理、音楽、鉱石、やまなし、絵本 ―

【場所】:紀伊國屋書店新宿本店3F アカデミック・ラウンジ
【日時】:2023年12月9日(土)13:30~14:30(13:00開場)

【参加方法】無料でご観覧いただけるイベントです。
事前受付は予定していません。予約なしで当日、受付開始時間に会場にお越しください。
参加多数の場合はお立ち見になる可能性もございます。
あしからずご了承くださいませ。

 

【このイベントについて】

作家宮沢賢治は、「雨ニモマケズ」のイメージが流布し、現実とは離れた、利他の人、聖人のような側面が強調されてきました。
宮沢賢治の死後から現在まで聖人宮沢賢治像は引き継がれていきます。
宮沢賢治の真摯な仏教徒の側面や詩人としての試みからそういうこともできるでしょう。
ですが、研究では宮沢賢治も時代の子であり、流行に敏感であったことが明らかになっています。
宮沢賢治は西洋野菜を作り、洋食を友人と一緒に食していました。
大正から昭和の時代のなかから見ていくと、多面的な宮沢賢治像が見えてくると思います。
そして宮沢賢治作品には、同時代の流行と、やまなし等の自然の風物が混じり合っています。
その混交にこそ宮沢賢治作品の面白さがあると思います。
宮沢賢治作品は、現代にいたるまで、受容され、再創造され続けています。
なぜ様々な作家と作品がある中で、宮沢賢治作品はここまで引用され、再創造されるのでしょうか?
なぜ、どのように?を考えてみたいと思っています。
そして宮沢賢治作品の再創造から再び宮沢賢治作品を見直すと、読み落としがちな側面が見えてくるのではないでしょうか?
絵本・マンガ・小説・音楽と宮沢賢治作品の再創造をメディアをこえて横断し、そこから見える世界を話してみたいと思います。

 

【関連イベント】
文教大学 越谷図書館 でも、2023年11月24日(金)~12月7日(木)の期間、特別展「五感で楽しむ宮沢賢治」を開催します。

https://www.bunkyo.ac.jp/library/news/archive/2023/details_40758.php

 

【登壇者】

鈴木 健司
1953年、埼玉県に生まれる。早稲田大学教育学研究科修士課程修了。博士(学術)。
現在、文教大学文学部教授。専攻、日本近代文学。
著書に『宮沢賢治 幻想空間の構造』(蒼丘書林、1994年11月、宮沢賢治賞奨励賞受賞)
『宮沢賢治という現象-読みと受容への試論-』(蒼丘書林、2002年5月、高知県出版文化賞受賞)
『宮沢賢治文学における地学的想像力-〈心象〉と〈現実〉の谷をわたる―』(蒼丘書林、2011年5月)
『宮沢賢治文学における地学的想像力Ⅱ-〈岩頸〉表象の検証と精神医学的接近-』 (蒼丘書林、2022年8月)
共著に『大江健三郎研究-四国の森と文学的想像力-』(リーブル出版、2004年4月)
『大江健三郎研究Ⅱ-大江健三郎と「谷間の村」の諸相-』(リーブル出版、2009年3月)など。

 

大島 丈志
1973年、東京都に生まれる。千葉大学大学院社会文化科学研究科博士課程修了。博士(文学)。
現在、文教大学教育学部教授。専攻、日本近代文学。
著書に『宮沢賢治の農業と文学』(蒼丘書林、2013年7月、宮沢賢治賞奨励賞受賞)
『現代文化のなかの〈宮沢賢治〉』(新典社、2023年9月)
共著に『絵本で読みとく宮沢賢治』(水声社、2013年10月)
『絵本ものがたりFIND 見つける つむぐ 変化させる』(朝倉書店、2016年5月)
『「時」から読み解く世界児童文学事典』(原書房、2017年10月)
『小説の生存戦略』(青弓社、2020年4月)
『日本近代知識人が見た北京』(三恵社、2022年7月)など。

 

(紀伊國屋書店 新宿本店・アカデミックラウンジ事務局)