世界中の古地図をGeoTiff形式で利用できるようになったら?

何世紀にもわたる世界中の古地図をGeoTiff形式で利用できるようになったら、地図研究にどのような可能性が広がるでしょうか。

Wiley Digital Archives – The Royal Geographical Society with IBGは、そんな研究者の夢に応えるデータベースです。

世界最大規模の古地図コレクションより、159000点の地図をGeoTiff形式で提供

世界の地理学研究を牽引する英国の王立地理学会The Royal Geographical Society (with IBG)は、世界最大規模の古地図を所蔵することでも知られます。Wiley Digital Archives – The Royal Geographical Society with IBGには、同学会の古地図コレクションより約200000点が収録されており、そのうち約159000点にGeoTiffファイルが搭載されています。

古地図は大きさや原本の状態が様々であることから、専用機器を用いたスキャニングによる電子化が難しい場合があります。古地図の電子化に際しては、必要に応じて原本を修復する、撮影にドローンを用いるなど、貴重な原本の保護に最大限の配慮をしつつ、メタデータの付与、OCR、ATR技術を採用し、活字文書、手書文書の両方で全文検索ができるようにするなど、利用者の利便性を追求してきました。

※ATR=Automated Text Recognition（自動テキスト認識 ）。くわしくはこちらをご参照ください。

以下は、地図専用の検索画面です。検索語、地図に含まれる地域、制作年代、GeoTiffファイルの提供有無を指定した検索ができます。

Show on Mapアイコン（赤囲み部分）をクリックすると、地図が対象としている地域が、画面右の地図上に表示されます。

地図表示画面。画面上部に書誌情報、画面左に文書全体のサムネイル画像が表示されています。

全画面表示。拡大表示にも耐える高精細なフルカラー画像を収録します。

ダウンロードするファイル形式を、PDFとGeoTiffから選ぶことができます。

収録地図一覧。地域別に分類されています。

古地図コレクションは、Wiley Digital Archives – The Royal Geographical Society with IBGが提供する厖大なコンテンツの一部であり、この他にも刊行・未刊行資料、図版、スケッチ、写真、描画、学会内部資料、会議録、報告書、日誌、手稿、私文書、スクラップブック等、学会と地理学の歴史を記録する数多くの資料が収録されています。

Wiley Digital Archivesは、大学等学術・研究機関向けに提供する買切型の有料サービスです。ご検討の一助として、無料トライアルも承っております。最寄りの営業部・所、もしくは、こちらからお問い合わせください。

（デジタル情報営業部）