2026年4月、神奈川県立高等学校23校において、電子図書館サービス「LibrariE」を「かなエル(Kanagawa High Schools e-Library)」の名称で導入し、本格運用を開始しました。本取り組みは、複数校が予算を持ち寄り、ひとつの電子図書館を共同で運用する全国的にも先進的なモデルです。導入コストを抑えながら多様な電子書籍を提供し、生徒の読書と学習をサポートする新たなプラットフォームとしてスタートしました。
共同利用で広がる新しい学びの機会
「かなエル」では、読み放題型と購入型のコンテンツを組み合わせて提供しています。
なかでも「るるぶ」読み放題パックは同時アクセス無制限で利用可能で、修学旅行や遠足の事前学習、探究学習などでの活用が始まっています。
また、学校独自の資料を登録・公開できる「独自資料エリア」も活用可能です。
探究学習の成果物や学校行事資料、オリジナル教材などを蓄積・共有することで、学校図書館が学びの成果を発信する新たな場として機能していくことが期待されています。
さらに、タブレットやスマートフォンからいつでも利用できるため、通学時間や自宅での学習など、場所を問わない読書環境を提供しています。
時間や場所の制約を受けにくい電子図書館は、登校機会が限られる中でも読書や学習にアクセスできる環境として、通信制の生徒にとっても大きなメリットがあります。
一方で、利用促進に向けた周知やコンテンツ拡充など、今後の発展に向けた課題も見え始めており、各校の図書館でポスター掲示やGoogle Classroom配信などの工夫を通じて活用促進に取り組んでいます。

※幹事校がCanvaで作成した利用案内チラシを参加校に共有し、各校が作り替え。
利用促進のアイデアをすぐに共有できるところも共同利用のメリットといえます。
利用者の声
実際の学校現場では、少しずつ活用が広がり始めています。
生徒の声
• 「スマホで本が読めるのがすごい」
• 「図書館に行けないときでもタブレットから使えて便利」
• 「電車・バス通学中に読めるのが良い」
• 「もっといろいろな本が増えてほしい」「漫画が少ない」
オリエンテーション直後に利用を始める生徒の姿や、調べ学習・校外学習での活用といった動きも見られています。
教職員の声
• 「『るるぶ』が読み放題で授業や遠足に活用できるのが良い」
• 「隙間時間に気軽に読めて便利」
• 「リアルの図書館に来館しない教員が、電子図書館はよく利用している」
• 「独自資料の活用を前向きに検討していきたい」
• 「そもそも「電子図書館」とは何か、理解を広げていく必要がある」
特に「るるぶ」読み放題パックは、一斉にアクセスできることで授業や学校行事、個人利用の双方で反響を頂いています。
「新たな学校図書館のかたち」を目指して
「かなエル」は、ICT活用研究会議(県教育委員会主催の学校司書向け実務研修における研究チーム)を中心に検討が進められ、現場司書の皆さまの声を反映しながら実現しました。複数校による連携運用は、選書や運用ノウハウの共有といった点でも新しい価値を生み出しています。
紀伊國屋書店では、本取り組みを「新たな学校図書館のかたち」と位置づけ、今後、導入校への取材を通じて、現場の工夫や活用事例を継続的に発信してまいります。
電子図書館「LibrariE」について
「LibrariE」は、約200,000点の電子書籍を搭載したクラウド型電子図書館サービスです。学校・大学・公共図書館など全国780機関(2026年6月時点)に導入されています。
サービス詳細:https://mirai.kinokuniya.co.jp/catalog/librarie/
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