前回に続き、Wiley Digital Archives – The Royal Geographical Society (with IBG)の収録コンテンツをご紹介しながら、地理学者や地理的発見、探検に対するトピックをご紹介します。
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女性探検家
活用分野
女性探検家、英国王立地理学会と女性、ジェンダー研究、中東、イラク、アジア、ヨーロッパ、砂漠、地政学、第一次世界大戦
歴史的背景
19世紀末から20世紀初頭にかけて、科学界に女性が身を置くことは容易ではありませんでした。女性たちは、明確に専門的・学術的な協会の会員になることを禁じられていました―これらの組織は彼女たちの発見やキャリアを前進させるために必要なリソースやネットワークを使うのにに不可欠でしたが、その使用自体の平等に保障されていませんでした。王立地理学会は、1913年に初めて女性の地理学的な知識を生み出す能力や会員申請権を認めましたが、一方で、その受け入れは専門知識、経験、社交性といった資質に依存しました―これらの資質は、与えられる機会が限られ、本質的に達成が困難でした。
Correspondence and Notes/Printed Does Re Admission of Women.
Newscuttings Re Selection of Women.” Additional Papers, 1809–1915.
Wiley Digital Archives.
人
ガートルード・ベル（Gertrude Bell）（別名：砂漠の女王）
J. Weston & Son. “Gertrude Bell.” RGS Images Online, 1 Jan. 1900. Wiley Digital Archives.
ベルが有名な理由
ベルが女性であるという事実がすべてに対して不利に働いたわけではないとはいえ、ガートルード・ベルの数々の功績の右に出る者はいまだにいません。上位中産階級の出自が、彼女にリソースやネットワークへの扉を開いたことは否定できませんが、最終的に歴史上、伝説的な地位を手に入れることができたのは、ベルの勇気、大胆不敵さ、探求心、そして探検家としての知識によるものです。
探検報告、書簡、写真、刊本に詳述されているように、ベルの中東の都市部や砂漠地帯への広範囲にわたる旅は、西洋世界に初めてアラビア世界の輪郭を示しました。彼女の親しみやすさと、この地域独自の地形や様々な先住民族に関する知識は、20世紀初頭における英国の帝国政策の形成に寄与し、第一次世界大戦中の重要な数年において政治的権力の行使に成功した唯一の女性となりました。
ガートルード・ベルに関して最もよく知られているのは、おそらく1921年にカイロで開かれた会議での功績でしょう。中東での旅や各部族の首長との関係から得た彼女独自の視点を使い、近代イラク国家の設立と統治に向けて重要な役割を果たしました。また遺物や遺跡はその国が保存すべきという信念を強く主張、イラク国立博物館やイラク国立図書館の創設は、彼女のビジョン・提唱にその相当部分を支えられました。
ベルの経験が記録された証拠の中は、中東で進行中だった分裂させようとする力が記録されており、それは今もこの地で続く紛争と関わっています。
王立地理学会アーカイブに含まれる関連コンテンツ&特別コレクション
ガートルード・ベルのノート、考古学的な図版、地図、私的な書簡、日記他。ベルの同時代人に焦点を当てた日記、フィールド記録、写真、その他一次資料：イザベラ・バード（Isabella Bird）、メアリー・キングスリー（Mary Kingsley）、ヘスター・スタンホープ（Lady Hester Stanhope）、エリザベス・ネス（Elizabeth Ness）、フレヤ・スターク（Freya Stark）、ガートルード・ケイトン・トンプソン（Gertrude Caton-Thompson）、ルイーズ・ボイド（Louise Boyd）、フィリス・ウェイジャー（Phyllis Wager）他
“Evening Minute Book.” Additional Papers, 9 June 1941–16 June 1958.
Stark, Freya. “Details of Route, Amd-Izzam.” Library Manuscripts, Mar. 1938.
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- Wiley Digital Archives – The Royal Geographical Society (with IBG) – inside the archive（アフリカにおける植民地主義）
（資料提供Wiley）
