Digital National Security Archive (DNSA)は、機密解除文書を中心にアメリカ政府の外交関連文書を収録するデータベースです。
重要な国家政策の形成・施行過程に関するアメリカ政府機関の文書を収集・公開する非営利団体、 The National Security Archive(NSA、アメリカ国家安全保障アーカイブ)とProQuestの協力の下、NSAの所蔵文献の中から特に重要な文献を選び、学術研究向けに編纂して提供します。
データベース化に際しては、情報公開法を積極的に活用してより包括的に資料を入手し、最新の機密解除文書を多数収録しています。 収録する資料は、NSAが選抜した専門委員団が明確な選定基準に基づいて選定し、さらに、学術利用に耐えうる書誌索引情報を付与しています。(提供元:ProQuest)
イラクへの攻撃・1:計画・侵攻・占領、1997-2004年
1997年からイラク暫定政権発足前後の2004年半ばまでの間に、国務・国防両省をはじめとするアメリカ政府機関で作成された対イラク政策に関する政府文書2,141点を収録します。また、イギリスの機密文書200点も含まれます。
クリントン、ブッシュ両政権において、サダム・フセインの打倒がアメリカの公式な政策となった経緯や、国内外からイラク侵攻の支持を得るために政府内でなされた議論、2003年3月のイラク戦争開戦と、それから18か月に及ぶアメリカのイラク占領と統治に関する情報を提供します。
当コレクションには未加工の諜報レポートから一般公開のために用意された文書まで幅広い資料を収録しており、ホワイトハウスがイラク侵攻を正当化するために恣意的に証拠を取捨選択し、世論を開戦へと誘導する政治的キャンペーンに利用した経緯を分析することができます。
イラクとアメリカの双方に悲惨な結果をもたらし、地域に未だに終わりの見えない情勢不安と暴力の連鎖を引き起こすに至った、現代アメリカ史上最悪の対外政策ともっぱら評価されるイラク戦争に関する、新たな資料を提供するコレクションです。
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トピック例
- アメリカによるイラクへ攻撃に対して、国内や国連から支持を得るためのアメリカの戦略
- 一般公開のための文書と、未加工の元データの内容の開き
- アメリカの軍事演習”Desert Crossing Seminar”
- イラクの大量破壊兵器保持の容疑に際する、国連による査察とイラク政府による拒否
- 対イラク政策に関する、アメリカと第三ヵ国の会談
- ブッシュ政権時の国防省によって数カ月にわたって熟考されたイラク戦争の計画
- アブグレイブ刑務所を始めとする、アメリカ兵による人権侵害
- イラクの博物館や図書館における貴重資料の損害
収録文書例
- Desert Crossing Seminar: After Action Report (1999)
USCENTCOMが、イラク戦争後を踏まえて行った軍事演習”Desert Crossing Seminar”の報告文書です。サダム・フセイン政権崩壊後やイランの対アメリカ感情について悲観的な分析がされています。
- Origins of the Iraq Regime Change Policy [Includes Attachments] (2001)
イラク政権に対する、アメリカ外交政策の方針について説明した文書です。クリントン大統領がサインした、Iraq Liberation Actには、イラク政権と対立する組織にアメリカが800万ドルの支援をすることが記述されています。
- President’s Summary: Iraq’s Continuing Programs for Weapons of Mass Destruction (2002)
イラクが大量破壊兵器を作り続けている可能性について、アメリカの諜報機関が要約した国家情報評価です。また、イラクによる核兵器保持の再計画についても記述されています。
- Report on the U.S. Intelligence Community’s Prewar Intelligence Assessments on Iraq (2004)
上院情報委員会作成、イラクにおけるテロリズム、大量破壊兵器、サダム・フセインの人権侵害など、イラクに関する様々な問題についてまとめた、500ページにわたる報告書です。
- Iraq: An Illustrative List of Potential Problems to Be Considered and Addressed (2002)
アメリカ国防長官のDonald Rumsfeldが、アメリカによるイラクへの攻撃に関して障害となり得る29の事象をリスト化したものです。13番目には「アメリカが大量破壊兵器を発見できず、世論を説得できなくなること」、17番目には「アメリカはサダム・フセイン政権崩壊後のイラクとの接し方に失敗し得る」という記載があり、アメリカ諜報機関に先見の明があったことが窺えます。
- The Future of Iraq Project: Oil and Energy Working Group (2003)
イラクの石油政策へのアメリカの干渉の計画、イラク経済における石油の影響力、さらに他の問題と対策について要約した、94ページに渡る国務省作成の文書です。この文書より、アメリカ政府が行ったイラクにおける民主化確立のための計画と努力を調査することができます。
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